アイコン 豊洲市場のこれまでの経過 キーポイントになってきた日建設計

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2001年、石原都政、築地市場の豊洲移転を決定
2001年12月、東京ガスと土地の売買基本契約締結、東ガスは都に対し土壌汚染問題ありと事前通告済み。土地代金は1,859億円(支払決済は2011年)、
(東京ガスが都に対して土壌汚染策費として支払った額は100億円と追加して78億円の計178億円。2016年までに都が支払った土壌対策費850億円(2009年2月策定の土壌汚染対策費は586億円だった)。

2004年7月:「豊洲新市場基本計画」策定
2005年9月:「豊洲新市場実施計画のまとめ」策定・公表、同年10月基本設計を了承。
この段階で敷地利用と建物の基本設計案も了承されている
ただ、土壌汚染問題は一切触れられていない。
開業は2012年を予定、地下は12万平方メートルの駐車場を基本設計案で計画していた。

★この間に土壌汚染問題急浮上

2007年4月:都が土壌汚染対策等の「専門家会議」設置

2008年5月19日:「専門家会議」、土壌汚染対策には土壌を入れ替え盛り土にする案を示す。

2008年5月30日、石原慎太郎都知事(当時)が会見で、土壌汚染対策として地下にコンクリートの箱を埋める案に言及。当時の担当局長にこの案を検討するよう伝えたことも明らかにしていた。
「盛り土」による土壌汚染対策費用が1300億円に達することに懸念を示し、別の案を検討するよう指示していた。都はそれまで土壌汚染対策費用は670億円を予定していた。
(ただ、こうした動きは「専門家会議」を牽制する動きにも取れる)

2008年7月:「専門家会議」が都に、土壌汚染対策に「盛り土」工法を正式提言

2009年1月:この間、土壌汚染度合いを検査、結果公表。検査は10メートル四方のメッシュ方式で全4,122地点の土壌及び地下水検査を実施した。
検査方法は、土壌は地下50cm、地下水は地盤と不透水層との中間点で計測。
結果、土壌でベンゼンが基準の4万3千倍の地点があることが判明(6街区、水産仲卸場棟)、ほかにも基準値超過多数。(下記に図あり)

2009年2月:「豊洲新市場整備方針及び施設の概要」発表
  総工費:3926億円(内訳:建築費990億円、土壌汚染対策費586億円、基盤整備費370億円)
  空洞方式なのか、盛り土方式なのか掲載されていない。

★この間に都は「提言を無視した地下空洞案が決定」
★この間に「技術会議」も空洞式を認証していたものと見られる。

2011年3月:東京ガスと土地の売買契約締結
2011年3月:基本設計:日建設計が受注。
★これまで対応してきた設計会社から変更された。

2011年6月:日建設計:盛り土なし空洞方式の基本設計図書を都に提出
  通常、設計会社は、施主(都の市場担当部署)と綿密に打ち合わせて設計に入る。日建設計は大会社、打ち合わせたそれ相応の担当責任者が都側にいることになる。
土 壌汚染対策工事は、空洞式を採用しているため、建築と密接に関係する。当然芋づる式に土壌汚染工事の3工区を受注した3JVが、建築でも同じ工区を受注し ている。建築では1回目の入札では価格が合わないと断り、価格を大幅な上げた2回目にそれぞれ1社(1JV)入札で落札している。

(基本設計受注から、あまりにも短期に提出されている。事前に基本設計受注が決定していたものと推測される。それも空洞式の図面で提出して都側に了承されている。2005年9月に発表された「豊洲新市場実施計画のまとめ」で使用された基本図面とほぼ同じだが、・・・)

2011年8月:「土壌汚染対策工事」のゼネコンJV3社と契約締結
(都は、日建設計から図面を受け、その後内部の各種手続きが必要だろうが、2ヶ月というあまりにも短期に入札にかけ、契約まで至っている・・・神技。応札会社は、図面をもらい積算して見積るが、通常、高額案件では官庁側が事前説明会も開催する。)

2011年10月:豊洲新市場建設工事実施設計の契約を日建設計と締結
2014年2月:青果棟、水産仲卸売場棟、水産卸売場棟の建設工事の契約締結
2016年3月:青果棟、水産仲卸売場棟、水産卸売場棟完成、5月都に引き渡し完了
2014年10月:土壌汚染対策工事完了、
2014年12月:第16回「技術会議」にて、土壌汚染対策の完了確認
2016年3月:青果棟、水産仲卸売場棟、水産卸売場棟竣工、5月都が引き取リ完了。
2015年3月現在:豊洲新市場の全工事費用5,884億円。

問 題の2008年当時、石原都知事は「新銀行東京」の巨額赤字問題を抱えていた。築地移転予定先の「豊洲市場」でも土壌汚染問題が発生、「新銀行東京」でも 自ら野坪に嵌り、こうした状況から、窮鼠猫を噛む状態で、強権を振りまき、批判を許さず、意見さえも出させない自己中の都政を運営するしかなかった。)

石原氏は2016年9月13日に出演したテレビ番組で、主要建物下に盛り土がされていなかったことを知らなかったとして「だまされた。現場の人間にしか分からないことだ」と話していた。
<ボケが入った石原氏に、「だまされた」のは都民であり国民であった>

共 産党は9月14日に豊洲市場の「青果棟(5街区)」の床から水を採取し、民間の分析機関に、ベンゼン、シアン化合物、ヒ素、六価クロムの4物質の調査を依 頼。その結果を16日発表、環境基準(1リットルあたり0.01ミリ・グラム)を下回る0.004ミリ・グラムのヒ素を検出し、その他の3物質は検出され なかった。砒素は滞水層から浮上したものと見られるという。

砒素は、当時、穀物倉庫や穀物列車などのねずみ駆除対策に使用されていた。それともガ スこ工場当時、石炭外に、硫砒鉄鉱(硫黄を含んだ鉱物)を使って何か生産していたら、燃焼工程で砒素が産出される。(福岡の埋立地のアイランドシティでも 砒素問題(微量)があった。これはJR千早操車場の廃止に伴う土壌をアイランドシティの埋め立てに利用したため生じたものだった。鼠対策に用いられていた という)

5街区=青果棟・鹿島JV、6街区=水産仲卸場棟・清水JV、7街区=水産卸売場棟・大成JV
土壌汚染調査の検体では
5街区の青果棟での汚染分布図で濃いい箇所は駐車場になっている。
6街区の水産仲卸場棟が一番汚染されている。
7街区の汚染はそれほどでもない。
いずれの街区でも汚染物質は検出されており、土壌改良を行ったところで、食品・生ものを扱う場所として適切かどうかは別問題。

豊洲新市場は移転せずとも1日の700万円の経費がかかるという。
結果、若干の改良工事で安全宣言を出し、「専門家会議」や小池都知事が立ち上げる「PT」は妥協するものと見られる。そのまた結果、喜んでいるのは都議会ボスとされる内田茂氏かもしれない。
小池都知事は、関係者が口を閉じ、盛り土式が誰の指示により空洞式になったか経過が判明しない場合、百条委員会を設置する可能性もある。

豊洲市場

<建築・構築物>
豊洲市場

 

<東京ガス使用時の豊洲工場>左側が北方面。

東京ガスの豊洲ガス工場は昭和31年(1956年)から昭和63年(1988年)までの30年間操業していた。

当工場では、石炭を燃焼させLNGガスを生産するほか、副産物としてコールタール、ベンゾール、コークスなども製造していた。その生産工程で、ベンゼンなどの土壌汚染物質も発生していたが、当時はほとんど対策が講じられていなかった。

当工場は京浜臨海工業地帯をエネルギー面から支えていたが、煤煙・光化学スモッグなどの健康問題が浮上し、有害ガスや煙を除去するためには巨額投資を必要とする触媒装置を取り付ける必要があり、また、エネルギーも石炭から原油・LNGに変わるなかで設備の老朽化もあり閉鎖された。

一番青黒いところが6街区に対応し、水産仲卸場棟が建築されている。



豊洲市場

[ 2016年9月17日 ]
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