アイコン 豊洲市場の全敷地は浄化前の汚染状態にほぼ戻っている

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豊洲市場をめぐる問題で、専門家の提言に反して、建物の地下に盛り土が行われなかったのは、都の中央市場の建築部門による「盛り土の上に建物を建てることは非現実的だ」とする認識が影響したと見られると報道されている。

ただ、提言に反する工事について、いつ誰が判断したのかについては依然としてわかっておらず、都が早急に調査を進めることにしている。
2011年6月の土壌対策工事の計画図(基本計画図の土壌対策工事図)で、すでに建築に伴う地下構造から、地下空洞が決定していた。その延長線上に地下空洞式の建築設計がなされ、ゼネコンに工事させている。

盛り土の上に建屋を建築するとか非現実的だとする市場の建築担当者らの決定が、2011年3月に市場の基本設計を受注した日建設計にもたらされ、そのとお りに建設図面を作成したもの。それまでの基本設計を受注していた設計会社から日建に変わり、交代させられた設計事務所は流れをすべて把握していただろう が、事務引継ぎなど一切行うはずもなく、都の担当役席者との依頼書面や口頭の申し出に基づき、空洞式の基本設計を作成して、都に提出し、そのまま土壌対策 工事の発注に用いられた。

こうした工事では、以前から携わっている設計会社やゼネコンがそのまま引き続き受注することが普通であるが、何故か、設計では日建設計に変更された。強い強い何かが動いたものと見られる。

<土壌問題>
魚市場建設担当部門は、専門家会議が提言した「盛り土」方式、なぜ、汚染土を膨大な金をかけ、浄化させたのだろうか。
ゼネコンにより浄化された汚染土壌は、埋め戻し土に利用され、その上に外部から運び入れた汚染されていない土地を盛り土すると中央市場の説明ではなされているが、全体の1/3にも及ぶ敷地の浄化済み汚染土を、外部から運び入れる予定の土の代用に利用された可能性が高い。

下記図で説明すると、すでに地下水の水位が浄化した埋め戻し土に達している。これは敷地全体も同じ状態になっていることを意味し、浄化した浄化済み埋め戻し土が地下水に汚染されていることになる。
建屋は3月にゼネコンが竣工させ、5月に都は引渡しを受けている。
地下空洞に水が溜まっているのは、地下水の水位を一定に調整する排水ポンプ(井戸水汲み上げポンプ)を稼動させていないか、圧倒的に排水ポンプ数が少ないかでしかない。

<砕石層は何のために設けた>
建屋だけではなく、全敷地に砕石層が設けられている。層の厚さは建屋では0.6mから1.2mとなっている。
膨大な費用がかかる砕石層を設けたのは、滞水層と埋め戻し土の層をそのまま接触させた場合、毛細管現象により浄化した埋め戻し土を滞水層の汚染物質が汚染させることから、分離させるため設けられている。

しかし、現実は、毛細管現象どころか、滞水層で汚染された地下水が砕石層より上の浄化された埋め戻し層の土壌領域に達しており、すでに浄化した埋め戻し土層の土壌は、汚染土に戻ってしまっている。それも毛細管現象で外部から搬入した新鮮盛り土も汚染している可能性が高くなる。

汚染物質は、地下水により横にも縦(上)にも拡散されているものと見られるが、汚染土の強かった物質は、拡散されても元の場所付近の上や横部分は、高い汚染量があるものと見られる。

<豊洲市場の全敷地の土壌が再度浄化前の汚染状態に戻っている>
中央市場の建設担当者は、汚染問題が発覚した場合、地下空洞で土壌対策工事を行うため、地下に重機を入れる高さの空洞を設けさせていた。重機の搬入口も7ヶ所設けられているという。

しかし、地下水の推移をポンプで調整していないばかりに、いまや、豊洲市場の全敷地が土壌対策工事以前の土壌汚染状態にほぼ戻っていることについて、どう理解しているのだろうか。

 

建屋

 

 
 
 
 
 

 

 

搬入盛り土   2.5

 

 

 

空洞

 

 
 
 
 
 
 
 

 

浄化埋戻土               1.4m~08

 
 
 

地下水推移

 

地下水

外敷地

地下水

 

 

 

 

砕石層     0.6m~1.2

 

 

 

滞水層

 
 
 
 
 
 

不透水層

 
 
 

 

豊洲

[ 2016年9月24日 ]
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