アイコン サムスン物産合併問題 韓国高裁の判決文(1) 2度目の家宅捜索/韓国検察特捜

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朴槿恵韓国大統領の親友、崔順実被告の国政介入事件で、サムスングループが昨年、崔被告らに資金提供する見返りに、系列のサムスン物産と第一毛織の合併実現に向け、サムスン物産の大株主だった国民年金公団に働き掛けるよう支援を求めていた疑惑が浮上した。

韓国メディアによると、検察の特別捜査本部は11月23日、ソウル市内のサムスンの拠点ビルや国民年金公団の基金運用本部などを家宅捜索した。サムスンの拠点ビル捜索は8日に続き2回目。

韓国メディアは23日、朴大統領が崔被告と共に介入し、国民年金公団に圧力をかけていたとすれば、朴大統領に対し第三者供賄罪が適用される可能性があると報じている。

商社や建設事業を手がける(上場の)サムスン物産は2015年7月17日、臨時株主総会で、サムスングループの事実上の持株会社である第一毛織との合併を可決した。賛成率は69.53%だった。

<米エリオットの合併決議禁止裁判>
合併比率がサムスン物産側に不利だとする米ヘッジファンド、エリオット・マネジメントなどの主張は退けられた。

エリオットは、(2015年)6月から繰り返し合併反対を表明し、株主総会の開催および合併決議禁止の仮処分を申し立てたが、一審、二審ともに棄却された。
 株主総会では、
賛成は
1、賛成のサムスングループの系列会社・特殊関係人(持ち株比率13.92%)
   (サムスンSDI 7.18%、サムスン火災 4.65%ほか)
2、賛成の韓国企業のKCC(5.96%)
(建材メーカー・太陽光発電会社。サムスン物産が自社株を2015年6月11日売却して5.96%保有、KCCは第一毛織株の10.18%も保有、75,000ウォン台で売却)、
3、賛成の国民年金公団(11.21%)
4、賛成の同公団以外の韓国機関(11.05%)
反対は、
1、反対のエリオット(7.12%)
2、反対の米ファンドのメイソンキャピタル(2.18%)
を含めた外国人投資家など。
株主総会ではエリオットが提案した現物配当も否決された。
第一毛織も(2015年)7月17日の株主総会でサムスン物産との合併を可決しており、両社が9月1日付で合併することが正式に決まった。サムスン物産株1株につき第一毛織株0.35株を割り当てる。

新社名は世界的なブランド知名度を考慮すると同時にグループの創業の精神を承継する意味で、サムスン物産を使用する。
新サムスン物産は、建設と商社部門を備え、ファッションや食品・飲料、リゾートなど生活全般にかかわる総合サービスを提供する企業として、2020年に売上高60兆ウォン(約6兆5000億円)を目指す。合併登記は9月4日、新株上場は9月15日を予定する。

合併により、第一毛織を起点にグループ会社の株式を順繰りに保有するサムスングループの複雑な循環出資構造が、新会社のサムスン物産が、サムスン生命・サムスン電子に出資する形に単純化された。
(第一毛織がサムスン生命の大株主であったことから、新サムスン物産がサムスン生命の大株主となった。サムスン生命はサムスン電子の筆頭株主。)
特に、サムスン電子の李在鎔副会長が、事実上の持株会社である(新)サムスン物産の筆頭株主となり、グループ全般に対する支配力を強めることになった。

李副会長への経営権承継に向けた動きも一段と加速する見通し。
第一毛織株の23.2%を保有するサムスン電子の李健熙会長の長男李在鎔副会長は、新サムスン物産で16.5%の株を持つことになる。また、妹で長女の李富真ホテル新羅社長と次女の李叙顕第一毛織ファッション部門社長はそれぞれ5.5%の株式を保有する。

第一毛織(0.35)+サムスン物産(1)=合併(新)サムスン物産(第一毛織がサムスン物産を吸収合併)
第一毛織(現、サムスン物産)は李一族の持株会社であり、サムスン生命の大株主。

<サムスン電子の株主>
50%が米ヘッジファンドのブラックロック、米Capital Research、米ハゲタカのエリオット、外資銀行など海外株主
国内株主は、サムスン生命が7.21%(筆頭株主)、国民年金、サムスン物産、国内金融機関など

[ 2016年11月24日 ]
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