アイコン インドネシア新幹線、工事が始まったというが・・・

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日本との競争の末に中国が受注し、昨年1月の着工式典後も工事が手付かずだったインドネシア・ジャワ島の首都ジャカルタ-バンドン間(約142キロ)のインドネシア新幹線の一部で建設工事が始まったことが分かったと共同通信が報じている。
ただ、建設用地の取得は完了しておらず、見切り発車した格好。予定の2019年までに完工できるか危ぶむ声が出ている。
ただ、建設に必要な用地取得は約10%が未完了で、このため中国の銀行との融資契約も締結されていない。
合弁会社「インドネシア中国高速鉄道」は空軍が管理するハリム空港周辺にジャカルタ側の始発駅を設定したい意向だが、国防省の許可が下りず、用地は確保できていない。
合弁会社の報道担当者は「建設作業員を増員して、19年5月の完工を目指している」と述べた。一方、日本の鉄道専門家は「よほどの突貫工事なら19年に間に合うかもしれないが、(安全を第一とする)日本の常識からすると無理だ」と指摘した。
以上、報道参照

用地買収は、用地の60%超は国営のプランテーションを通ることになっており、管理する公社が合弁会社に参画しており、当通過用地は買収済み、既存道路沿いや(ジャカルタ駅を除き)軍用地などを入れても8割かたの買収が目いっぱいと見られる。用地は10%未満が未完了とされるが2割近い用地が未完了と見られる。それも市街地になるほど進んでいないと見られる。

問題は、各駅の市街地の用地取得であり、うず高く金を積まなければ所有者は売却に応じない。
すでに農地では、買収交渉をしているが、提示された買収価格があまりにも安く、農地を売却すれば路頭に迷うことから農民の多くが売却に応じていないようだ。
いつぞやは、軍の用地をかつてに侵入して測量していたとして問題となっていたが、路線計画用地には、軍用地も入っているようだ。
それに加え、計画では、ジャカルタ駅を空軍用地内に設定しており、空軍はまったく売却するつもりはないとされる。

中国開発銀行の融資は、いつのまにか、合弁会社のインドネシア側が用地を買収しなければ、融資はしないとしており、その融資はいつになるのかまったく不明。
当開発資金では、1200億円あまりはインドネシア側の拠出となっているものの、国営のプランテーション用地の売却代金も含まれているものと見られ、中国の開発銀行が融資しない限り、このままでは用地買収資金も工事費用も枯渇してしまう。
ということで、中国開発銀行が融資をしない限り、本格着工は無理。

また、バンドン周囲は山岳地帯であり、トンネル工事も必要かと見られ、高架橋のような人海戦術と巨大機械導入による工事が進められず、計画通り開通できない時間の問題もある。
ろくに、断層など環境調査なども行っておらず、工事中や開通しても大きな地震が発生すれば、高架橋の耐震性などの問題も発生してくることだろう。
例え完成させても、路線での試運転走行も中国並みに長短期間と見られ、地震多発国であることから安全面でも心配される。
(中国は四川省など奥地に行かなければ、地震はほとんどない国、地震対策工事などは、ごく一部でしかなされてはいない。)

 

中国新幹線の超スピード工事の風景

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[ 2017年2月 1日 ]

 

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