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現代と起亜自動車は11日、同グループ製造のエンジン「シータ2 GDi」欠陥に関する米国での集団訴訟で和解したと明らかにした。

現代・起亜自動車は米国だけでなく韓国国内の顧客にも問題のエンジンの生涯保証プログラムを提供することにした。
現代・起亜自動車は「米国で提訴されたシータ2GDiエンジンに対する顧客の集団訴訟に関して和解し、米裁判所に和解予備承認を申請した。

和解が承認されれば、国内外のシータ2GDiエンジンを搭載した車両469万台のエンジン修理費用と損失を補償する制度を施行する。

米裁判所の承認が受け入れられれば、現代・起亜自動車は過去4年間にわたり争われてきたシータ2GDiエンジンに関する米国での民事訴訟に決着を付けることになる。

しかし、現代自動車はエンジンの欠陥を知りながらこれを隠していたとして担当役員が起訴され、韓国の裁判所で刑事裁判が行われている最中で、米国では、検察の取り調べを受けている。

シータ2GDiは、現代・起亜自動車が2008年に独自開発したセダンおよびスポーツタイプ多目的車(SUV)の主力ガソリン・エンジンで、数回にわたる性能改善を経てきた。

2011年以降、米国での原因不明のエンジン火災が発生、2010年以降に製造されたエンジンに問題があったことが明らかになり、米国で166万台(2015年47万台、2017年119万台)、国内で23万台など計204万台がリコールされた。

米国の消費者が2017年に米裁判所で集団訴訟を起こし、現代・起亜自動車は訴訟を続けてきたが、今回和解に至ったもの。

現代・起亜自動車は、今回の和解で直接的な消費者補償金660億ウォン(約60億円)と、韓国と米国の車両469万台の生涯保証・修理を提供することになる。
補償・修理費用は約8340億ウォン(約763億円)の支出になると予想されている。

現代・起亜自動車はシータ2GDiおよびターボ・バージョンを搭載した国内外の車両の生涯保証プログラムも打ち出した。
既に自己負担でエンジンの修理をした顧客には修理などの費用を支払い、火災で車両が損傷した顧客にも補償金を支払うことにした。
サービス対象となる韓国内車両は、同エンジンを搭載した2010年~19年型現代自動車ソナタ、グレンジャー、サンタフェ、ヴェロスターN(JSN)と、起亜自動車のK5、K7、ソレント(UM)、スポーテージ(SL)など52万台。
現代・起亜自動車は対象車種を所有している顧客に後日案内文を発送し、詳細を案内する予定。
以上、

<別途、車両火災問題>
米国では2018年の夏場、現代・起亜の車両100台あまりで車両火災が発生、非営利消費者団体・米自動車安全センター(CAS)は、現代自の2011~19年式「ソナタ」、13~19年式「サンタフェ」「サンタフェスポーツ」、起亜自の11~19年式「オプティマ」、12~19年式「ソレント」、12~19年式「ソウル」、11~19年式「スポーテージ」の計約298万台が問題だとして、道路交通安全局(NHTSA)に調査を依頼した。
NHTSAにはエンジンの失速や発火など3000件を超える苦情があったほか、関連すると見られる1件の死亡事故と85件の負傷事故が報告されたという。調査では当該の車両火災はこれまでに220件発生しているという。
その後、集団訴訟に発展している。これに対し、現代側の反論から因果関係は明らかになっていない。
今年4月、米道路交通安全局が調査に乗り出している。
今回の和解に、昨年の車両火災が含まれているのかは不明。

GDiエンジンは三菱・GMとの共同開発エンジン、ほとんど三菱が開発したエンジン、その後はそれぞれ独自に進化させ生産しており、現代はこうした問題を発生させている。

2017年5月の韓国でのリコールは、リコール隠しの内部告発を受け、シータ2GDiエンジンにつき韓国の交通当局が専門家たちに依頼し検査した結果、同社にリコールを要請した。しかし、現代側がリコールを断り、怒った当局が強制リコールさせるとともに韓国検察に告発している。
こうした和解があったとしても、死亡事件が発生すれば、別問題となり、特別条項が設けられているものと見られる。

現代・起亜自動車は、昨年あたりから、米車両調査機関から安全性能や品質などで最高の評価を受け続けている。こうしたことを受け、販売台数も回復してきており、当該の問題も早く収拾をつける必要性があった。
(ただし、新車の性能であり、長期間の性能を保障するものではない)
2018年の車両火災については、因果関係がはっきりしておらず、広告との関係で米メディアに報道統制を敷いている可能性もある。

 

現代+起亜の米国販売推移
 
販売台数
前年比
2012
1,260,606
 
2013
1,255,962
-0.4%
2014
1,305,952
4.0%
2015
1,387,528
6.2%
2016
1,400,823
4.3%
2017
1,275,223
-10.4%
2018
1,267,619
-0.4%
2019
984,863
3.2%
・2019年は1~9月累計値