韓国銀行が22日発表した2019年の実質国内総生産(GDP、速報値)は前年比2.0%増加し、リーマン・ショックのあおりで失速した2009年(0.8%)以来、10年ぶりの低水準となった。
潜在成長率(韓国銀行の推計値2.5~2.6%)も大きく下回った。ただ、10~12月期が政府投資により年間2%台は維持した。
2016年は2.9%、2017年は3.2%、2018年は2.7%、2019年は2.0%
韓国政府は「市場の心理的マジノ線を守り抜いた」と評価した。
一方、漢城大学キム・サンボン教授(経済)は、「うち1.5%が政府の財政投資によるもので、民間によるものは0.5%に過ぎない」と指摘している。また、その政府支出についても「景気循環の観点から、不況の際に政府が支出を増やすのは正しいが、ほとんど失業対策など福祉に集中して新しい産業や人材を育てる投資が適切に行われなかった」としている。

昨年の低成長の要因として、
1、民間消費の伸びの減速に加え半導体市況の回復が遅れたこと、
2、米中貿易摩擦の影響で設備投資と輸出も振るわなかったことが挙げられる。
3、建設投資も減少した。

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項目別にみると、
年間の民間消費は前年比1.9%増で、13年(1.7%増)以来の低い伸び率。
建設投資は▲3.3%減、
設備投資は▲8.1%減
輸出は1.5%増にとどまった。

<GDI>
韓国銀行が22日に発表した「2019年10-12月期および年間国内総生産(GDP)」速報値によると、昨年のGDIは前年比▲0.4%減少した。1998年以降、21年ぶりにマイナスとなった。
実質GDIは、国内の生産活動によって発生した所得の実質購買力を表す指標だ。GDIが減少したというのは、家計や企業など国内経済主導者の財布がそれだけ薄くなったことを意味する。
原因として、韓国銀行は、半導体など輸出品価格が原材料などの輸入品価格よりも大きく落ち込んだことを原因に挙げている。
しかし、経済専門家たちは、全般的な主力産業の競争力が弱まったことに伴い、韓国の景気活力が落ちたことが原因だと見ている。特に文在寅政府が強行した所得主導成長の効果が現れなかったという点に注目している。

<GDPデフレーター>
GDPデフレーターも下落が続いている。名目GDPを実質GDPで割った値で、経済全般の総合的な物価水準を示し、7~9月は▲1.6%下落して4・四半期連続の下落となっていた。
(しかし、文政策の大幅最低賃金増により飲食店のメニュー価格が上昇しており、庶民の懐に厳しいものとなっている。不景気で値を上げなければ利益が取れず廃業するしかなくなる。)

↓韓国GDPD四半期推移(3年間)
GDP数値を支えるために10~12月に大型の政府支出を行い、文政権は体裁を繕っている。
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↓韓国GDPD四半期推移・年率換算値(10年推移)
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↓GDPを支える政府支出額

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