アイコン (株)さとうベネック/再生なるか(3)

同社は12日の説明会で、スポンサーについて、探している途中としている。8月30日の説明会では起産建設の名があがっていたが、12日の説明会ではその名の表明はなかった。

(起 産建設:本社は福岡市の建築業者、以前はヤマダ電機の建造物で100億円近い売上高を計上していたが、今はその面影はない。土木事業を抱えるさとうべネッ クを面倒見る力は同社には現実なく、建築物の建築力でも大きく劣る。・・・当初からなんでこんな会社がと思われていた)

今では、名ばかりになってしまった「さとうべネック」の「ブランド」のようにも見える。さとうべネックが説明したような資金も提供して、業務を引き継いでくれるゼネコンが、今時、果たして現れるだろうか。

当然、大手ゼネコンやゼネコン業務に精通した企業が、スポンサーに任命されれば、協力業者も検討する明るい材料かと思われる。

協力業者も今時、仕事がなく困っているのが実情。しかし、得体の知れないスポンサーでは、協力業者や社員が付いていくかどうかは不安感から不明な点も多くなる。

通常、ゼネコンの工事は、2~3億円くらいの建築物(賃貸マンション等)なら、現場監督1人で現場をこなせる。それほど協力業者とは密接な関係で、現場監督と歩調を合わせ現場を遂行させていく。リズムが旨く合い竣工すれば、互いの利益も取れるというものである。しかし、リズムが一端狂うと、協力業者を遊ばせたり、思わぬところで不手際が生じたりして工程管理もガチャガチャとなり、双方とも利益どころではなくなるケースも多々である。最初から歯車が合わなければ、悲惨な結果に終わる。

(過去、高飛車に出た鹿島建設の現場所長の大型マンション建築現場で、下水配管に箒の柄を入れ完成後悲惨な顛末になったり、工事現場の部屋でうんこしたり、とんでもないことが起こったこともある)

工事現場は、すべて現場所長や現場監督の力量に左右するもの。その力量とは決して上から目線ではなく、共に完成に向け、現場所長が、目指すベクトルに、協力業者を合わせさせる力を有しているかどうかにかかっている。

遂、長くなったが、現場は協力業者あっての工事現場という事を言いたかった。スポンサーは協力業者をリードできる企業ではならない。協力業者が嫌がるような工程管理では、もうこりごりと去って行くに相違ない。

さとうべネックは、民事再生であろうと、今後の人・物・金をはっきりさせない限り、協力業者が協力していくのは難しいと思われる。また、もし財産に毀損が生じるようなことがあれば問題であり、裁判所が注意深く見守る必要があるが、裁判所や監督員にそれを求めることは現実できない。

続く

・(株)さとうベネック/再生なるか(2)

[ 2012年9月21日 ]
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