胡錦濤と習近平は江派タカ派の薄熙来の失脚させ、連座して最高決議機関の常務委員（９名）である江派の周永康と李長春の２人も実質失脚させることに成功した。しかし、今後、習近平の指導体制次第では江派＝上海幇の巻き返しもありうる。今回から７名となる常務委員の勢力からすれば、上海幇の息のかかった者や離れたように見える者などが一大勢力を保持し、再度結託することは充分考えられるからである。

＜７人で構成される中央政治局常務委員候補＞
習近平国家副主席　⇒党総書記兼国家主席候補･･･太子党（1953年6月生）
李克強副首相　　　⇒首相候補･･･共青団（＝団派＝胡錦濤派）（1955年7月生）
王岐山副首相･･･････太子党･･･姚依林（元副首相）の娘婿（1948年7月生）
兪正声上海市書記･･･上海幇・･･江沢民一族排除、太子党にも入る。親は元天津市長
（1945年4月生）
劉雲山党宣伝部長･･･上海幇（共青団出身）（1947年7月生）
張高麗天津市書記･･･上海幇･･･中央政治局員、天津書記、習近平が推薦？（1946年11月生）

張徳江重慶市書記･･･上海幇･･･胡錦濤派と裏取引･･･薄熙来の後任（1946年11月生）

長老により外された可能性
李源潮中央組織部長（62･･･共青団）
王洋広東省書記（57･･･共青団）

＜第17期中央政治局常務委員（2007年10月選出）＞
胡錦濤 - 序列第1位　中国共産党中央委員会総書記、中華人民共和国主席、中央軍事委員会主席
呉邦国 - 序列第2位　全国人民代表大会常務委員長
温家宝 - 序列第3位　国務院総理
賈慶林 - 序列第4位　中国人民政治協商会議全国委員会主席
李長春 - 序列第5位　中国共産党中央精神文明建設指導委員会主任
習近平 - 序列第6位　中国共産党中央書記処第一書記、中華人民共和国副主席
李克強 - 序列第7位　国務院常務副総理
賀国強 - 序列第8位　中国共産党中央規律検査委員会書記
周永康 - 序列第9位　中国共産党中央政法委員会書記