アイコン グッチが破綻したリチャードジノリ(陶磁器)を買収へ

イタリア高級ブランド「グッチ」は5日、今年1月に倒産した同国の老舗陶磁器メーカー「リチャードジノリ」を1,300万ユーロ(約16億4,000万円)で買収する提案を行ったことを明らかにした。
「リチャードジノリ」は、金融危機で経営悪化、米食器メーカーのレノックスグループが買収提案したが、リチャードジノリ側が拒否、今年1月、多額の負債を抱え裁判所で破産宣告を受けた。

ANSA通信は、グッチは雇用確保(破綻前325人)を含めた経営再建計画を提示したとしている。リチャードジノリは、1735年創業。独特のデザインが特徴で日本でも人気が高く、全額出資子会社「リチャードジノリ・アジアパシフィック」(東京)が輸入・販売を手掛けていた。

<リチャードジノリ(RICHARD-GINORI)の歴史>
1735年にトスカーナ大公国のカルロ・ジノリ侯爵が自領であるドッチア(フィレンツェ県、セスト・フィオレンティーノの一部)に磁器窯を開き創業。当時マヨリカ陶器全盛のイタリアにおいて、マイセンやウィーン窯に対抗すべく、鉱物学に造詣が深かったジノリ侯爵は自ら原料土を捜したり、ペーストの生成や発色等の磁器の研究を行い、イタリア初の白磁を完成させた。開窯当初はマイセンのような豪華で精緻な芸術作品に力が注がれていた。
1896年、ミラノのリチャード製陶社と合併して、現在のリチャードジノリとなる。1956年、ラヴェーノのイタリア陶磁器会社と合併し、イタリア最大の陶磁器メーカーとなった。
ジノリ最古の代表作である「ベッキオホワイト」は不変の定番として親しまれている。また、1760年頃にトスカーナのとある貴族の為に造られた「イタリアンフルーツ」は現在でも新鮮さに満ちあふれ、不朽の名作として愛される。
また「オリエントエクスプレス」はオリエント急行の車内で使用されている食器で、ブルーの車体と同じ色のデザインに「VSOE」のエンブレムがアレンジされているなどしていた。
 

[ 2013年4月 8日 ]
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