アイコン またシンドラーエレベータ問題起こす 点検社員故意に停止させ閉じ込める 8ヶ所も

スポンサード リンク
 

国土交通省は、シンドラーエレベータの元社員が、今年6月から今月にかけて、東京都内や千葉県内にある複数の集合住宅で保守点検作業中にエレベーターを故意に停止させ、利用者が閉じ込められたケースが相次いでいたことが分かったと発表した。
国土交通省によると、被害にあったのは合わせて7人で、閉じ込められた時間は数十分ほどだったということで、今のところけが人の情報はないという。

国交省住宅局建築指導課 平成27年8月12日 発表
シンドラーエレベータ(株)元社員による人為的なエレベーター閉じ込め事案について
1.概要
シンドラーエレベータ(株)(以下「シンドラー社」という。)の元社員※が、エレベーターに人為的な操作を行い、利用者がかご内に閉じ込められる事案が複数発生していた旨、同社から国土交通省に報告がありました。
※シンドラー社は平成27年8月5日付けで同社員を懲戒解雇

2.内容
(1)発覚の経緯
シンドラー社によれば、同社が東京支社東京東支店及び東京南支店管内で保守点検業務を行っているUR住宅のエレベーターにおいて、本年6月下旬以降、原因が特定できない閉じ込め事案が複数発生していたが、8月2日に民間施設のエレベーターで発生した閉じ込め事案の通報に不自然な点があったことから、社内調査を行ったところ、同社社員(当時)が事案への関与を認めたものである。
(2)これまでに関与が明らかになった事案
① 6月28日(日)
場所:千葉県千葉市UR稲毛海岸駅前プラザ1号棟1号機
内容:3~4階の間で男性1名閉じ込め
原因:エレベーターに人が乗り込んだ後、乗場から戸の鍵を開けて安全装置を作動させ、エレベーターを停止させた。
② 7月9日(木)
場所:千葉県浦安市UR浦安マリーナイースト21潮音の街7号棟1号機
内容:7階で女性1名閉じ込め
原因:機械室において、エレベーターに人が乗り込んだ後、制御盤を操作し、エレベーターを停止させた。
③7月28日(火)
場所:千葉県千葉市UR稲毛海岸駅前プラザ3号棟5号機
内容:4~5階の間で男性1名閉じ込め
原因:エレベーターに人が乗り込んだ後、乗場から戸の鍵を開けて安全装置を作動させ、エレベーターを停止させた。
④7月29日(水)
場所:千葉県千葉市UR稲毛海岸駅前プラザ3号棟5号機
内容:2~3階の間で男性1名閉じ込め
原因:エレベーターに人が乗り込んだ後、乗場から戸の鍵を開けて安全装置を作動させ、エレベーターを停止させた。
⑤7月30日(木)
場所:東京都杉並区URプロムナード荻窪4号棟5号機
内容:1~2階の間で男性1名閉じ込め
原因:エレベーターに人が乗り込んだ後、乗場から戸の鍵を開けて安全装置を作動させ、エレベーターを停止させた。
⑥7月31日(金)
場所:東京都杉並区URプロムナード荻窪4号棟5号機
内容:1~2階の間で男性1名閉じ込め
原因:エレベーターに人が乗り込んだ後、乗場から戸の鍵を開けて安全装置を作動させ、エレベーターを停止させた。
⑦ 8月1日(土)
場所:東京都大田区URシャレール新蒲田1号機
内容:5階にて女性1名閉じ込め
原因:エレベーターに人が乗り込んだ後、乗場から戸の鍵を開けて安全装置を作動させ、エレベーターを停止させた。
⑧8月2日(日)
場所:茨城県内の民間施設(ホテル)
内容:1階にて男性1名閉じ込め(元社員本人)
原因:エレベーターに本人が乗り込んだ後、かごの内側から戸を開けて安全装置を作動させ、エレベーターを停止させた。その後、乗場の戸を開けて自力で脱出した。

3.国土交通省としての対応
本日、シンドラー社に対し、以下の事項を指示しました。
(1)早急に事案の全容を解明すること。
(2)元社員が保守点検等に関与した可能性がある物件について緊急点検を行い、その結果を今

<過去のシンドラーエレベータ事件>
2006年6月3日に発生した東京都港区にある区営の特定公共賃貸住宅「シティハイツ竹芝」に設置されていたシンドラー社製エレベーター2基のうち1基で、自転車に乗ったまま乗降中の小山台の高校生が、扉が開いたまま突然上昇したエレベーターのかご部分と建物の天井との間に挟まれ折りたたまれて圧死する事故が発生した。
事故発生直後、国土交通省はシンドラーに、国内にある同社製エレベーターの全リストの提出を求めたが、当初は「個人情報保護」を理由に国交省へのリスト提供を拒否した(6月9日にリストを提出)。
また、スイスのシンドラーグループ本部は6月9日、「(事故は)欠陥ではなく他社の不適切な保守点検か、閉じ込められた乗客による危険な行為が主因」とする声明を発表した。
当時、保守は同社と資本関係のない競合会社が受注していた(2005年度は日本電力サービス、2006年度はエス・イー・シーエレベーター)。
事故当初より、シンドラーは再三の住民説明会や記者会見の要請を拒み続け、初めて記者会見を開いたのは、事故から9日経過した6月12日であった。
この会見で、同社による保守業者への情報の提供が不充分であったことが明らかになった。翌日の6月13日に、初めて住民説明会を開いて、ケン・スミス社長が謝罪した。
エレベーターは後に、同じ建物内にあった3基のシンドラー社製エレベーターも含め、5基とも三菱電機製に交換された。なお、保守点検は、交換時から同社の子会社である三菱電機ビルテクノサービスが実施している。

 

[ 2015年8月12日 ]
スポンサード リンク
 

 

コメントをどうぞ

関連記事

  • この記事を見た人は以下も見ています
  •  
  • 同じカテゴリーの記事です。
  •   
スポンサード リンク
 
JCNET注目記事!
PR いま建設業界の求人が急増中、当サイトおすすめのワークポートが便利です。


PICK UP

↑トップへ