韓国では、待ちきれない一部ファンが、グーグルマップ上ではまだ韓国領に分類されておらず、ゲームがプレーできる北朝鮮との国境、ソクチョに遠征する動きが広がっている。
あるユーザーはインターネット上で「主要な観光名所には行かなかった。やったことといえば、ゲームをプレーするため、数十キロ歩き回ることだけだが、ほかのどこに旅行するよりも満足している。急用がなければ、まだソクチョにとどまっていただろう」とのメッセージを掲載した。

ソクチョ市も異例の状況を利用しようと、無料ワイファイでマップをシェアしたり、「半島で唯一のポケモンＧＯの聖地」としてソーシャルメディアで広告を打ったりするなど、対応を急いでいる。
韓国の13日での報道では、韓国のゲームユーザーたちはスマートフォン（スマホ）ゲーム「ポケモンGO」が「韓国に上陸した」という口コミに沸いた。

オンラインゲームのコミュニティーサイトにはこの日「（北東部の）江原道の束草と襄陽では『ポケモンGO』をプレーできる」「束草でポケモン11匹を捕まえた」といった投稿が次々にアップされた。
中には実際に束草や襄陽でこのゲームを楽しんでいる様子を写真や動画に撮影し、投稿したユーザーもいた。
フェイスブックなどのソーシャル・ネットワーキング・サービス（SNS）には「13日から20日までの束草と襄陽行きのバス乗車券が売り切れた」という書き込みがアップされ、一部のオンラインメディアを通じて急速に広がった。
「ポケモンGO」は米ナイアンティックなどが今月6日に米国とオーストラリア、ニュージーランドの3カ国でのみ配信を開始した。
このゲームは、本来ならば韓国ではプレーできない。
ナイアンティックが、韓国をサービスの対象外としているためだ。だが、スマホに米国の住所を登録して米国のアカウントを作ると、スマホにインストールすることができる。

＜韓国での報道は＞
ゲーム業界の専門家は「ナイアンティックのミスで、韓国の一部エリアでサービス利用が可能になったようだ」と話している。
韓国ではゲームにアクセスできないようになっているが、束草や襄陽など一部エリアで例外が発生したとの推定だ。11日午後にはソウルでもこのゲームをプレーしたというユーザーがいたが、13日現在、ソウルでは利用できないことが確認された。ナイアンティックがミスに気付いて「再び（利用できないように）止めた」（ゲーム業界関係者）とみられている。

　一部では、「ポケモンGO」をめぐる韓国での騒動は「ノイズ・マーケティング（悪いうわさやネガティブな情報を意図的に流し、注目を集める手法）」だとの指摘もある。

実際に「束草と襄陽行きのバス乗車券が全部売り切れた」という話は事実と異なる。高速バス業者の関係者は「束草と襄陽行きのバスは今も席に余裕があり、予約は通常通り行われている。乗客数も普段より多いわけではない」と話している。
　
また、グーグルが韓国の地図データを海外に持ち出すため、ナイアンティックを利用しているという説もある。
海外に大型サーバーを置くグーグルは2007年、韓国情報機関の国家情報院に地図データの搬出を求めたが拒否され、それから9年たった先月、国土交通部（省に相当）に再び地図データを要求した。韓国は安全保障上の理由などから詳細な地図データの海外持ち出しを禁じている。
　「ポケモンGO」は、グーグルの地図を基盤に作動するが、完成度の劣る現在の地図に依存すればゲームの精度が落ちる。
そのため、韓国で「ポケモンGO」を完璧に具現するにはグーグルがサーバーを韓国国内に置く必要があると指摘されるが、同社は海外からサーバーを移すつもりはないとのスタンスを変えていない。
以上、韓国紙

グーグルは、ナイアンテックに出資はしているものの子会社でもなく、ナイアンティックが韓国の一部で配信していることなどまったく知らないし、関係もないとしている（当然、公式での話である・・・）。