中国では純国産の自動車産業の台頭により、韓国メーカーのポジションが奪われていると朝鮮日報が８日掲載している。
中国市場における中国国産メーカーのシェアは、2016年上半期に42．9％に達した。2011年の35．7％から7．2ポイントの上昇している。
この煽りを食ったのが韓国メーカー。韓国産業研究院報告書によると、中国自動車市場におけるブランド力では、ドイツ系がトップ、２位が日系、３位が米系、韓国系は４位、中国国産車が５位という並び。中国メーカーの台頭の影響を韓国がもろに受ける格好となっている。
実際、中国市場における韓国車のシェアは2014年上半期の9.0％を最高に2016年上半期は7．3％にまで下げている。
中国メーカーの強みは価格。例えば中国SUV市場でトップの売れ行きを誇る長城汽車の「哈弗H6」は10万元前後の価格。ヒュンダイ(現代)自動車の同クラス車「Tucson」の約半額という安さ。それでいて品質も向上しており、今では外国車と大きな差はない。
米マーケティング企業「JDパワー」の新車品質調査によると、2008年段階で中国車と外国車の品質は145ポイントの差があったが、2015年には22ポイントにまで迫っていると掲載している。
以上、

中国国産車メーカーは山のようにあり、EVでは補助金狙いの製造会社まで存在してピンキリ。しかし、デザインは世界の売れ筋をすぐ真似ることに長けており、まったく見劣りしない。大手の場合、品質も昔から比べたら目を見張るものがあり、安全も行政指導もあり大幅に向上している。

そうした品質向上を支えているのは、日本などの製造工場のロボットなどFAマシンを始めとする製造機械メーカーや各種部品メーカーなどでもある。それに中国車の最大の武器は価格にあることは揺るぎようのない事実。
日欧米車の価格を１００とすれば、韓国勢が７０～７５、中国車が５０ということだろう。中国車の品質向上の煽りを食っているのが韓国勢でもある。
韓国車も品質はよくなってきているものの、２～３年前までは価格程度の品質とされていていたが、今では品質も大幅に向上している。しかし、品質の信用・信頼はすぐさま好転するわけではなく、中国勢の品質向上の勢いに押されている。(それは中古車価格や下取価格に反映している)

今や中国市場で韓国系が売れるのは、新車キャンペーン時か、大幅値引きで販売した時に限られるようになってきている。昨秋の新車攻勢は２ヶ月間しか賞味期限がなかった。韓国勢にとって中国での販売量は大きく、大幅値引きを続けた場合、業績を悪化させるおそれがある。今年５～７月は大幅に伸びているが、それは昨年あまりに売りなくなっていたことからの反動増と値引きだろうか。

韓国は反日で中国を煽れば中国で日系車が売れなくなり韓国車が売れるという構図の関係にあるが、今では米駐留軍によるTHAADミサイル韓国配備に、中国から貿易制裁を受けるのではと戦々恐々状態である。
三菱は、ターボなどの加給機等のほかエンジン本体を中国にも販売しており、中国車であってもGDIエンジン搭載車は吹っ跳んでいる。