アイコン 韓国船海賊に襲われる フィリピン・シブツ海峡 船長ら拉致 フィリピンの簡単歴史

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フィリピン南方沖で、韓国籍の貨物船の船長がイスラム過激派とみられる集団に拉致された。フィリピン当局が21日、発表した。
 事件があったのは20日で、現場はフィリピンの太平洋と南シナ海の間を移動する商船が利用するボルネオ島とミンダナオ島の間に所在するシブツ海峡の南側の航路入口付近。
 襲撃されたのは、韓国の大型貨物船ドンバン・ジャイアント2号(Dong Bang Giant 2-1万1400トン)で、同船を襲った10人の集団は、フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領が壊滅を誓っている、身代金目当ての拉致・誘拐などで知られるイスラム過激派組織「アブ・サヤフ」を名乗ったという。
 マレーシアに拠点を置く国際海事局(IMB)の海賊情報センター(PRC)によると、この海域で大型商船がこうした襲撃を受けるのは初めてだという。
 現地のフィリピン軍報道官によると、集団は韓国人船長とフィリピン人の乗組員1人をスピードボートに乗せて拉致し、貨物船と他の乗組員はその場に残して去ったという。
以上、

アジアの海賊の多くは、インドネシア・マレーシアなどに潜み、マカッカ海峡周辺での発生が特に多い、7100以上の島々を抱えるフィリピンでの発生は、インドネシア同様、全国ではまだ治安が安定していないことを物語っている。

<プロフィール>
フィリピンの人口は1億人。
民族は、マレー系が主体。ほかに中国系、スペイン系及びこれらとの混血並びに少数民族多数。スペインが長期に渡り植民地化、次にアメリカが植民地にしてきた国。太平洋戦争では一時日本に、それを開放するとした米国が再び植民地化しようとした動きに反発して独立。I shall returnによる再支配の実態に恨みを持つ高齢者も多く、反米感情、米国への不信感へとつながっている。

<歴史>
歴史は、イスラム王国⇒1571年スペインに征服され植民地に(約300年間)、中米と比で起きた米西戦争、アメリカ支援でフィリピンは1896革命(独立)、(アメリカに負けたスペインはパリ条約でフィリピンをアメリカに譲渡)、アメリカは独立を認めず、1901年に比を制圧・植民地化(約50年間)、しかし、米比戦争(1899~1913年、1899~1901だけでも約60万人の比人が虐殺される)は続いた。1942年日本統治(約3年間)、アメリカが再び植民地化(約1年間)、1946年独立、1965年マルコス大統領誕生し正常は落ち着いた。
比にはアメリカが2度にわたって裏切ったとの思いが強く、反米感情が燻る。
特に1896年の独立では、ミンダナオ島および周辺諸島一帯のモロ(イスラム教徒)が、米国の支援を受け、スペインを撃退し、独立を勝ち取ったのも束の間、米国が比軍を制圧し植民地化、モロも武力制圧した(米比戦争)。

<宗教>
宗教は、長期にわたりスペイン支配・その後のアメリカ支配により、キリスト教徒が90%(スペイン支配の関係からカトリック教徒が80%)を占め、イスラム教徒がミンダナオ島を中心に5%(約500万人)いる。(古いカトリックの影響から、法律で結婚はあっても離婚がない国として知られる)

<言語>
言語は、タガログ語=フィリピノ語だが、共通語として英語、同国は7100以上の島々から構成され80以上の言語がある。

<現状>
現ドゥテルテ大統領は、イスラム教徒が2割住むミンダナオ島出身(前タバオ市長)。タバオ市長時代には、私設警察=自警団(=ダバオデススクワット=処刑団)を裏で組織し、皆殺し作戦により、不正・腐敗・麻薬を一掃し、敵対関係にあった共産党とも和解し私設警察団の有力組織の一員として加え、さらにタバオ市一帯ではイスラムゲリラ組織も一掃、タバオが南の楽園とも言われるほど治安を安定させた実績を持つ。
(元自警団の人物がドゥテルテの息子は麻薬常習者だと比国会で証言している。ドゥテルテが大統領になりタバオ市に滞在中、市の市場で爆弾テロが発生するなどしている)

フィリピンのイスラム教過激派ゲリラ組織の「モロ解放戦線」および「アブ・サヤフ」は、モロ民族解放戦線が政府と和解する中、分派してゲリラ戦を今でも展開、政府とは敵対関係にあるゲリラ組織。最近のイスラム武装組織はインドネシア同様、ISとの関係も噂されている。

<経済>
経済は、輸出型の製造業が少ないことから、昨今の世界経済の低迷にも大きな影響を受けず、逆に、海外出稼ぎ労働者が1000万人を超え拡大、その送金に支えられ、また、英語圏であることから、米・豪などからの進出や委託需要からコールセンターが数多く建設され活況を呈し、経済は2012年からGDPが5~7%と高成長に推移している(アキノ前大統領の手腕によるもの)。

[ 2016年10月24日 ]
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