アイコン 安慶田副知事辞任 ダッチロールを始めた翁長県政

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きょうの、沖縄2紙を現地で久しぶりに手にとって見て思いました。

あ~あ、翁長さんたち、とうとう「オール沖縄」を怒らせちゃった。

自業自得といえばこれほどの、自業自得もないでしょう。

これから、だいたい、想像がつく展開が楽しみです。

チーム沖縄のみなさん、松本市長、浦添市長選挙は負けられんですよ。

さすがです、(農と島のありんくりん)の解説は見事としか言いようがありません。

農と島のありんくりん
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/

移り変わる自然、移り変わる世情の中で、真実らしきものを探求する

安慶田副知事辞任 ダッチロールを始めた翁長県政

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昨日、号外を出して速報しましたが、安慶田副知事が辞職しました。

※速報 沖縄教育長が口利きを認めました。もはや任命責任問題まで発展必至となりました。(欄外参照)

逃げきれないような資料をつきつけられたのでしょうね。

部局で応対した以上、いくら教育長が否定しようとも、複数の証言や資料があってあたり前です。しかもわずか2年前です。

このまま居直っていると、自民党に外部委員会設置を要求されたら眼も当てられませから、早期幕引きを計ったのでしょう。

全国紙も一斉に報じています。翁長応援団の本土支部長だった毎日新聞もこのように報じています。

https://news.nifty.com/article/domestic/society/12159-0124m040099/

「移設反対を掲げて政府との激しい対立が続く中、自身の「右腕」と信頼していた副知事が県政から去る事態となり、翁長雄志知事は無念の表情を浮かべた。県政野党の自民党は今回の疑惑について徹底追及の構えをみせている。

 「基地問題で力を尽くしてもらっており、大変残念だ。しかし県民の不信を買っており、本人の意思を尊重した」。

安慶田氏の辞任を受け、県庁で緊急記者会見に臨んだ翁長知事は悔しさを隠せなかった。」(毎日 2017年01月23日)

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今回の辞任劇の本質を知るためには、少し時間を巻き戻してみる必要があります。

本来、翁長氏が知事に当選したのは、<社民・社大(※)・共産陣営+保守の一部>という擬似的島ぐるみが成立したからです。

沖縄社会大衆党 - Wikipedia

しかしお気の毒にも翁長氏は頭領に祭り上げられてはみたものの、この「オール沖縄」内部で翁長派がもっとも弱小勢力でした。

考えてもご覧なさい。なぜ自民の一分派にすぎない翁長氏が、知事になれたのでしょうか?

翁長氏が知事になれたのは、仲井真氏と自民党を裏切って大打撃を与え、「オスプレイ反対」「辺野古移設反対」で、左翼陣営と肩を組んだからでした。

ところが、この反基地運動は山城博治(※)氏というカリスマ性を持った指導者が率いる社民党系「平和センター」が牛耳っていて、共産党系統一連と牙城を争っている修羅場だったわけです。

山城博治 - Wikipedia

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いままで移設容認の旗振り役をしていた、翁長氏などに出番はありません。

そもそも自民党を裏切って飛び出した那覇自民党市議団だけが、翁長氏の地盤にすぎませんでしたから、仕方がありません。

彼が本来得意であったはずの腹芸の出る幕はなく、社民、社大、共産に言われるがままに無表情に政府に「怒りの声」を伝えるだけというあり様でした。

子供の使いじゃあるまいに。

元々、利権とポスト分配だけが得意で、信念と理念にもっとも遠いタイプの人でしたから、知事になってからも時の状況に応じて、アッチにふらふら、コッチにふらふらと遊泳します。

それでも実務家だった安慶田副知事が脇を固めて、官邸との交渉をしているうちはとりあえず知事としての格好だけはつきました。

その政府との交渉で決まったのが、「乱訴状態の訴訟を一本化し双方が判決に従う」という「和解」合意だったわけてす。

ですから福岡高裁敗訴で投了のはずが、「オール沖縄」に尻を叩かれるようにして最高裁までもつれ込み、これも敗訴して行政としてやれるカードは出し切ったはずでした。

ところが、雇われマダムの哀しさ、そもそも充分な合意形成をしないで始めた「和解」プロセスに不満を抱いていた「オール沖縄」側は、知事サイドをなじり倒します。

最高裁判決を楯にして毅然とはねのけるべきなのですが、妙に気が弱い翁長氏はここで言わなくてもいいリップサービスをしてしまいます。

それが官邸を怒らせたあの有名なひとことです。

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 「あらゆる手段で辺野古移設を阻止する」

あ~あ、言っちゃった。これを言ったらお終いですね。

せめて、「政府との約束は誠実に履行するが、移設反対の意志は変わらない」ていどにしておけば致命傷にならなかったのに、とうてい沖縄政界の古狸とは思えない言辞の軽さです。

和解しよう、と共に決めて始めたことを、成った瞬間「それ以外の方法で反対する」ですって、ありえません。

国家間も、国家と自治体も「約束」を守るのが基本です。

国からすれば、交渉事のイロハのイが守れないような奴と真剣に交渉しても無駄となります。

誠実に履行した政府が怒ってあたりまえです。

ことに、毎月那覇に通って翁長氏と会談を重ねてきた官邸・菅氏にとって、これはジ・エンドです。

さらにご丁寧にも、翁長氏は北部訓練場返還に対して、「歓迎」の意志を伝えておきながら、「オール沖縄」全体から総スッカンを食らうと、慌てて返還式典を欠席してしまいました。

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もし翁長氏が優秀な政治屋ならば、式典を欠席しただけで終わりにしたかもしれません。

欠席だけで充分意思表示になりますし、かろうじて言い訳がたちますから。

しかしケネディ駐日大使や米軍関係者、そして政府関係者がすべて揃っている場に、返還される側の県知事が欠席の上に、柵の外で反対派と一緒にシュプレッヒコールを上げてしまっては、もう救いはありません。

翁長さん、国家間プロトコル(外交儀礼)を少しは学びなさい。

あなたはたぶん県内で日常的にやられている基地反対運動ていどの軽い感覚だったでしょう。違います。

当該国大使を招いた式典は国家儀礼なのです。

それをよくも軽々に・・・。絶句します。

ことほど左様に、翁長という人物はただの「田舎政治屋」なのです。

ここまで政府を挑発して怒らせればアッパレです。

まぁ、翁長氏にここまでやらせた「オール沖縄」は、政府を挑発して怒らせて解決をもつれ込ませたかっただけですから、知事の政治生命など知ったことではありません。

これで安慶田副知事がつないでいた、政府との細いパイプは破断しました。

もはや政府のほうから県と関係修復を計ることは、翁長氏が知事の間はあり得ないでしょう。

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そして今年に入って、先日の宮古島市長選の重大失敗が続きます。

地元「オール沖縄・宮古」から、彼らが推す社民・社大系候補を蹴って、共産党系候補のみを応援したのです。

那覇まで乗り込んで、「我々と敵対するのか」と訴えた「オール沖縄・宮古」の警告を、一蹴したのが今回首を取られた安慶田氏その人だったのです。

ここでも、もう少し翁長氏が大人の政治家ならば、現地の希望どおり両候補を当たり障りなく応援しておけばよかっただけの話です。

翁長氏は2期目の知事選をにらんで、社民・社大を切り捨て、共産党にすがったのですが、これが裏目に出ました。

弱小派閥出身の哀しさです。

沖タイの安慶田口利き疑惑追及は、この宮古市長選がらみで展開されています。

言うまでもなく、裏切られたと信じている社民・社大陣営のリークによる、翁長氏追い落とし工作の始まりです。

さて、次は来月に控える浦添市長選ですが、現職の松本市長が勝てば、これで完全に「オール沖縄」は終わります。

浦添移転問題は、翁長氏の最大のウィークポインでした。

辺野古移設とまったく同一の構図の「新基地建設」なのに、これを進めたのが他ならぬ翁長氏自身だからです。

叩けば埃の出まくりです。

・・・それにしてもこのように流れを振りかえってくると、翁長氏はつくづく成熟した政治手腕も、筋を通す胆力もない凡庸な政治屋にすぎないことが分かります。

次回に続けます。

■[速報]

沖縄県教育委員会は24日、安慶田光男元副知事が2015年の教員採用試験で特定の受験者を合格させるよう県教委に働き掛けたとの疑惑について記者会見し、当時の教育長から「働き掛けがあった」とする証言があったと発表した。

平敷昭人教育長は「働き掛けがあったと考えざるを得ないとの結論に至った」と述べた。

 安慶田氏は23日、「県政運営に混乱を招いている」と副知事を辞任したが、口利き疑惑については一貫して否定していた。

 県教委の発表によると、当時の幹部に電話で聞き取り調査を実施した後の21日、諸見里明・前教育長から「事実を伝えたい」との申し出があり、22日に当時の経緯を記した文書が届いた。

県教委が23日に改めて本人と面談し、内容を確認した。

 前教育長の証言によると、15年8月に安慶田氏から県庁の副知事室に呼ばれ、受験者3人の受験番号、教科、氏名が書かれたメモを渡され「よろしくお願い」「無理しなくてもいい」と伝えられた。

合否への影響は出ていないという。

 15年1月には教育庁の幹部人事について安慶田氏から指示があり、依頼のあった人物を異動させなかったところ「激しく恫喝(どうかつ)された」と明かした。

 県教委は20日の翁長知事の定例記者会見の場で、当時の関係者5人に聞き取り調査をした結果、安慶田氏が口利きをした「事実はない」と説明していた。

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[ 2017年1月26日 ]

 

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