楽天は12日、2020年12月期連結決算(国際会計基準)を発表した。それによると、 新コロナ惨禍、「巣ごもり消費拡大」を背景に、売上高に当たる売上収益は前期比15.2%増の1兆4555億円と過去最高を更新した。しかし利益は、昨年4月に本格参入した携帯電話事業で基地局建設などの先行投資が膨らみ、純損失が▲1141億円と前期の▲318億円の赤字から拡大した。赤字幅は2000年に上場して以降、過去最大。
楽天市場は、巣ごもり需要により、10~12月期の取扱高だけでも前年同期から約45%伸びている。
旅行市場は、予約サイト「楽天トラベル」も政府の観光支援策で10~12月期に急回復した。ただ、GoToトラベル中断により今期は第1四半期から苦しいスタートとなる。
携帯通信事業は、今年1月、携帯電話のデータ使用量に応じて料金が安くなる新プランを発表し、先着300万人を対象に通信料を1年間無料とするキャンペーンも実施中で、申し込みは今月8日時点で250万人という。新コロナによる収入問題で切り替える人たちが予想より多いとしている。
なお、通信事業については、売上高は前期比34.4%増の2,271億42百万円となったが、自社基地局設置等の先行投資が継続中のため、部門損失は2,269億76百万円(前期は▲765億24百万円損)となっている。
ネットの反応では、「週明けの株価がどうなるか、まあ織り込み済みだとは思うが」「いつも下がったら買うんだけどここは下がってもたかが知れてるしな」など株価の心配をしている人が多数みうけられた。
また「楽天のおかげで携帯安くすんだから頑張れ」「設備投資ならしょうがない、携帯事業を伸ばさないとね」「孫に負けるな、携帯事業はまだこれから」など携帯事業に対する期待の声もあった。