ホテル・オフィス事業を行うユニゾHDの社債は2020年9月末現在で1年内償還が150億円、長期負債に入る社債は890億円、20年3月期から半年後の20年9月末現在でも1,040億円で変わっていない。
借入金は、みずほ銀行や三井住友銀行が引き上げたことなどから、20年3月期から半年後の20年9月末現在では▲590億円減少して1,962億円となっている。借入先は分散され88社にのぼり、その借入先の多くが社債も抱え込んでいるという。
問題は東証一部の上場を廃止した従業員とローンスターが設立したチトセア投資によるEBO、ローンスターから2,000億円あまりを借入れ実施、その後、その借入金返済に運転資金の現預金や販売用不動産を売却して資金調達したものと見られている。具体的には全株購入先のチトセア投資への2160億円の貸し出しとなったと見られる。
また、みずほや三井住友が引き上げにかかり借入金総額も▲590億円の減少となっており、有形固定資産も19/3月期5,402億円、20/3期に販売用不動産1,436億円を計上し2,187億円まで一気に減少、さらに20/9月末の中間期には1826億円まで減少している。
こうしたことから、実質債務超過ではないのかと同社社債を買い集めている香港の投資会社が問題提起している。
短期貸付金の価値をどう評価するかで債務超過にもなるが・・・。
同社は社債償還や借入金の返済もあり、資金繰りが逼迫している可能性も指摘されている。
今や社債は100円が22円くらいまで下落しているという。