中国の「海航集団」傘下13社で1兆円損失の衝撃
破産再編手続中の中国の複合企業、海航集団(HNAグループ)傘下の上場企業全13社の2020年決算が4月30日までに出そろった。財新記者の調べによると、この13社の売上高は合計4427億900万元(約7兆4419億円)、当期純損失は合計947億7300万元(約1兆5931億円)に達した。
そのうち、航空会社の海南航空控股の純損失は640億300万元(約1兆760億円)となり、A株(上海・深圳の証券取引所で取引される人民元建て株式)の赤字記録を更新した。
欧州 まだら経済、リスク偏在で倒産増も ECBが警鐘
【ベルリン=石川潤】欧州中央銀行(ECB)は19日公表した金融安定報告書で、新型コロナウイルスの感染拡大で経済がまだら模様となるなか、金融のリスクが特定の分野や国に集中していると警告した。大きな打撃を受けたサービス業への依存度の高い国では、膨らむ企業債務が政府や銀行部門を圧迫しかねない状況だ。
コロナ危機の始まりから1年、感染の第3波に見舞われた欧州では景気回復の遅れが目立つ。米中の需要拡大で製造業は堅調だが、ロックダウン(都市封鎖)が直撃したサービス業では先行きがなお見通しにくい。「金融安定のリスクは依然として高く、より不均等になっている」(デギンドス副総裁)という。