新コロナ感染症の東南アジアでの感染拡大により自動車メーカーなどの生産混乱が続いているが、ウイルスは今だ衰えてはいない。
感染拡大を力と智慧で押さえ込んだ台湾当局は、車両用半導体の不足はすでに改善されたと述べている。しかし、パッケージ化するマレーシアのセットメーカーやパッケージに他に組み込む半導体や電子部品が揃わず、生産遅滞が続いている。マレーシアは10月から最後に残っていた地域もロックダウンを解除している。
タイは、日本の自動車メーカーや部品メーカーが大挙進出しているが、東南アジア各地から集められ、組み立てられる部品に支障が出て生産が遅滞している。
特にベトナムは、これまでに新コロナの感染増を経験してこなかったため、7月から始まったデルタ株による感染者増に対応できずにいる。8月には各地でロックダウンされ、生産が大幅に遅滞したものの、感染者数は減少していた。しかし、10月には減少していた感染者数が再び増加している。現地ではデルタ株より感染力が強いデルタ株の亜流株によるものとの見方もなされている。
ベトナムは2020年2月~2021年6月までの感染者数合計は27,254人、12月6日現在1,323,683人とここ5ヶ月間あまりで100万人以上増加している。遅れていたワクチン接種も急激に増加させてきている。
中国のサプライチェーン企業も9月下旬から10月は電力不足で生産が大混乱していた。その影響は11月まで続き、現在はほぼ解消されている。
東南アジアでは物流網も混乱している。