内閣府が発表した昨年10月~12月までのGDPの速報値は、物価変動を除いた実質の伸率が前3ヶ月と比しプラス0.2%となった。これが1年間続いた場合の年率に換算するとプラス0.6%となり、2期ぶりのプラスとなった。
主な項目では、
GDPの半分以上を占める「個人消費」は、前3ヶ月と比し伸率がプラス0.5%。政府のGOTOキャンペーンの旅行支援の効果もあって旅行や外食などのサービス消費が回復した一方、値上げが相次いだことで家計の節約志向が高まり、食料品や飲料の消費は減少した。
また、「輸出」の伸び率はプラス1.4%となった。水際対策の緩和によって外国人観光客が増え、インバウンド需要が大きく伸びたことが統計上算入する輸出の増加につながった。
一方で、企業の「設備投資」は、デジタル化を進めるためのソフトウェア投資は堅調だったが、半導体製造装置など機械への投資が減ったことで、マイナス▲0.5%となった。
この結果、昨年1年間のGDPの実質の伸び率はプラス1.1%と、2年連続のプラスとなった。