アイコン 中国経済 浮上するのか 現実の10月の生産者価格指数の状況

Posted:[ 2024年11月11日 ]

中国国家統計局が発表した10月の全国鉱工業生産者価格は、前年比▲2.9%下落、鉱工業生産者購買価格は前年比▲2.7%下落した。鉱工業生産者の工場出荷価格は、前月比▲0.1%下落し、鉱工業生産者の仕入価格は前月比▲0.3%下落し、いずれも下落率は前月に比べ0.5ポイント縮小した。
1~10月まででは、鉱工業生産者の工場出荷価格と購入価格はともに前年同期比で▲2.1%下落した。

中国政府は9月24日から10月初めまでに証券市場に至るまで総合経済対策を発表し、さらに11月になり新たな地方債発行を認可し、第3セクターの不動産開発会社など隠れ債務を持つ地方財政を支援する内容も盛り込んだ。
10月にはすでに鋼板価格が高騰しだしたとの報道も一部なされているが、政府がいくら主導しても、これまでの不動産に対する数多くの修正計画のように、国民がついてこなければ空回りとなる。鋼板鋼材価格も市場価格は思惑で上昇することから、追って現実の動きを調査する必要がある。

 



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習国家主席の国家政策である「共同富裕論」、これに基づく政策は、不動産政策のように現実には多くの修正を余儀なくされている。
貧富の差が生じる「塾」も禁止となっていたが、現実の景気悪化に大学生の就職口がなく、失業率を減らすため、最近では塾の緩和策を取っているという。
中国の若年失業率は7月17.1%、8月18.8%、9月17.6%。
各種ITネット事業で財を成した創業者たちを「共同富裕論」に基づき、「出る杭」を撃ち続け=制裁し続け、今やITネット企業から新たな産業・領域のチャレンジは皆無になってきている。こうした創業者たちは、時代に新たな文明をもたらす人材だが、共産党政権らしく教条主義に陥り、政治主導の上意下達方式が徹底され、政府お気に入りの一部を除き新興産業は萎縮し続けているようだ。
今回の経済対策な国民が踊らず、奏功しなければ、内需不振が続く、過剰生産のダンピング輸出、それに対する欧米の規制・関税率強化がさらに進む可能性もあり、地方政府に主導させた「中国製造2025」(輸出品含む国産国消)まで(補助金凍結など)修正を迫られる可能性がある。


スクロール→

中国 10月の鉱工業生産者物価指数

 

前月比増減

前年比増減率

1月~10

( % )

前年比%

.工業生産者の出荷価格

-0.1

-2.9

-2.1

生産手段

0.1

-3.3

-2.5

 採掘

-0.3

-5.1

-2.5

 原材料

-0.4

-4.0

-1.5

 加工処理

0.3

-2.9

-2.9

生活必需物資

-0.4

-1.6

-1.0

 食物

-0.3

-1.6

-1.0

 衣服

0.0

-0.4

0.0

 一般的な日用品

0.3

0.1

0.0

 耐久消費財

-1.1

-3.1

-2.1

 

 

 

 

. 工業生産者の買取価格

-0.3

-2.7

-2.1

 燃料と動力

-0.8

-6.2

-3.7

 鉄系金属材料

0.1

-6.9

-3.7

 非鉄金属材料および電線

1.5

9.3

6.3

 化学原料

-1.1

-5.3

-3.4

 木材とパルプ

-0.5

-1.0

-2.3

 建材および非金属

-0.2

-4.1

-6.3

 その他の工業用原料および     半製品

-0.1

-1.7

-1.6

 農産物および副産物

-1.4

-4.5

-4.3

 繊維原料

-0.1

-1.9

-0.4

 

. 主要産業の工場出荷時の価格

 石炭採掘および洗浄業

0.1

-5.6

-8.4

 石油およびガス採掘産業

-2.4

-14.6

1.5

 鉄金属の鉱業および加工業

0.3

-7.7

3.5

 非鉄金属鉱業および加工業

0.9

16.3

12.1

  非金属鉱物の採掘+加工業

-0.4

0.1

-1.0

 農業および副業食品加工業

-0.6

-5.0

-3.8

 食品製造

-0.2

-1.8

-1.2

 酒類、飲料、清茶の製造

0.0

-0.9

-0.2

 タバコ製品産業

0.0

0.2

0.6

 繊維産業

-0.2

-1.8

-1.0

 繊維衣料アパレル産業

0.0

-0.1

0.2

 木材加工および木材、竹、籐、ヤシ、わら製品産業

-0.1

-0.5

-0.8

 紙および紙製品産業

-0.2

-3.8

-3.9

 印刷記録メディア再生産業

0.1

-1.4

-1.3

 石油、石炭およびその他の燃料加工産業

-2.6

-13.9

-3.1

 化学原料および化学製品の製造

-0.9

-5.6

-4.0

 医薬品製造業

0.2

-1.1

-0.8

 化学繊維の製造

-0.4

-2.5

0.0

 ゴム・プラスチック製品

-0.1

-1.9

-2.3

 非金属鉱物製品産業

0.4

-4.7

-7.0

 鉄金属精錬圧延加工業

3.4

-7.5

-6.0

 非鉄金属製錬圧延加工業

2.1

8.3

5.7

 金属製品産業

-0.3

-2.2

-1.7

 一般機器製造

-0.1

-1.0

-0.8

 自動車製造業

-0.9

-3.1

-2.1

 鉄道、造船、航空宇宙、その他輸送機器の製造

-0.2

0.2

0.0

 コンピュータ、通信およびその他の電子機器の製造

-0.5

-2.9

-2.4

 電気熱生産供給業

-0.3

-1.8

-1.9

 ガス製造供給業

0.0

0.1

-0.7

 水の製造供給業

0.1

0.7

0.8

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