米フォード・モーターのジム・ファーリー最高経営責任者(CEO)は15日、電池で走る複数の車種を打ち切り、EV関連資産で195億ドル(約3兆0250億円)の評価損を計上すると発表した。
トランプ米大統領による大規模な自動車政策の変更(9月で購入補助打ち切り)が、すでに冷え込みつつあったEV需要に追い打ちをかけていた中で、業界最大の「EV撤退」となる。
ファーリー氏はこれまで何年も、テスラや中国の主要EVメーカーに追いつくことは「存亡をかけた闘い」だと社員や投資家に語ってきた。
だが、今、同氏は「生き残りの道は、採算の合わない車種を捨てることにある」と言う。フォードは2023年以降、EVで約130億ドルの損失を出してきた。
「儲けにならないものに資金を振り向けるわけにはいかない」。
ファーリー氏は15日、ロイターにそう語った。
「私があの製品をどれほど好きでも、米国の顧客はその製品を買わない。そこで終わりだ」。
ファーリー氏の苦悩は、トランプ政権がEV補助を打ち切り、排ガス規制を緩めたことで、業界の経営者が一斉に突きつけられたジレンマそのものとなっている。
多くの自動車メーカーは今、米国ではEVを採算に乗せて大量に売ることができない。一方で中国、欧州などでは、規制当局への対応や、世界へ勢いを広げる中国メーカーとの競争のため、EVを売らざるを得ない。
結果として、フォードをはじめ各社は、地域ごとに大きく異なる車種を用意しなければならないという難題を抱え込んだ。
これは、近年のグローバル化で業界が「もう過去のものにした」とするやり方に改めてコストを上乗せする。
これまでは、ほぼ同じ車を共通のサプライチェーンでつくり、世界に売った。
約15年前、当時のCEOだったアラン・ムラーリー氏は、この戦略を「ワン・フォード」と呼んだ。
いまファーリー氏に必要なのは「たくさんのフォード」だ。
同社や他社は、地域差に合わせるためのコスト増を吸収するため、提携へと傾いている。
●フォード、欧州でルノーと中国ではパートナー探し
ルノーとフォードは今月、欧州向けの手頃な価格のEVを共同でつくると発表した。
提携発表後、15日には当初計画していたEV商用バンを中国市場向けに生産しないことを発表した。
また、フォードはEVプラットフォーム技術の提供元として中国のパートナーを探しているとロイターは報じている。
ファーリー氏の狙いは、ほとんどのEV車種を打ち切る一方で、27年に投入予定の3万ドルの中型電動トラックだけは残す、という綱渡りとなっている。
カリフォルニア州の専門チーム「スカンクワークス」が開発を担い、テスラや中国のBYDといったEVの強豪に対抗するという。
「中国勢などと競うグローバル企業として、時間がない」と、ファーリー氏は語った。
コンサルタントで、ゼネラル・モーターズ(GM)の元幹部として中国で長く働いたマイケル・ダン氏も、米自動車メーカーに残された選択肢は多くないとみる。
米国内ではガソリン車のトラックで利益を稼ぐ。その一方で海外では、中国勢をはじめとするEVメーカーと競う。二つを同時にこなすほかない。
「EVはなくならない」とダン氏は言う。「世界で戦うのか。それとも米国内にとどまるのか」
<政府の支援で拡大>
米国のEV販売台数は、1台あたり7500ドルの消費者向け税額控除が9月30日に失効して以降、急減した。この税額控除は、トランプ氏が支持した法案によって廃止された。
こうした政策は、世界の他の2大市場(欧中)と比べた米国の「EV後進性」を決定づけた。
中国では、EVとプラグインハイブリッド車(PHV)が販売の約半分を占める。
欧州でも約25%だ。
トランプ政権の政策が効き始めた後、米国の販売比率は約5%へと沈んだ。
コックス・オートモーティブの業界インサイト担当ディレクター、ステファニー・バルデス・ストリーティ氏は、フォードの減損は、政府支援なしではEVの採算がなお成り立たないという「業界全体の認識」を反映していると述べた。
他社も同様に、厳しい採算に直面している。
●GMは10月、EV計画を縮小し、16億ドルの費用計上を行った。
さらに費用が増える可能性があるとも警告した。EV工場をガソリン車の生産拠点へと作り替える動きも進めている。シティグループのアナリストは、GMの費用計上は最終的にフォードより小さくなる見通しを示した。GMはEV販売でフォードを上回ったものの、なお数十億ドル規模の損失が続いているとアナリストは見ている。
GMはかつて、ガソリンと電気を組み合わせたハイブリッド車を「資本の無駄」と退け、米国向けに約12車種のEVをそろえてきた。販売は政策が変更される直前までは伸びていた。
だがいま、GMの米国での最大級の競合相手であるフォードとトヨタは、ハイブリッド車へ大きく注力し、EV離れを進める消費者を捉えて販売を急速に伸ばしている。
●フォードは多くのEV車種の生産を中止しつつも、30年までには世界販売台数の半分を、EV、ハイブリッド、あるいは「エクステンデッドレンジ」型EV(大型電池を小型のガソリンエンジンで充電する方式)にすると改めて掲げた。
現時点で、これらの車種が占める比率は17%にとどまる。いまの消費者動向が続けば、その大半は充電プラグのないハイブリッドになる見通しだ。PHVよりも、はるかに多く売れている。
●トヨタでは、ハイブリッドがすでに米国販売のほぼ半分を占める。近年、EVではなくハイブリッドにこだわったとして強い批判も浴びた。
だが、フォード株を保有するエボルブETFsのエリオット・ジョンソン最高投資責任者(CIO)は、デトロイトの自動車大手がトヨタの後を追う判断に踏み切ったことを歓迎した。
「既存の自動車メーカーにとって、ハイブリッド車こそ未来だ」とジョンソン氏は述べ、充電の煩わしさなしに既存顧客を電動化へ移行させやすい点を挙げた。
●ステランティスは、ハイブリッドに注力し、法人向けの社用車販売を優先することで米国シェアの回復を狙っている。
●フォルクスワーゲンは、独立したEV会社「スカウト」を切り出して電動市場に挑む一方、リビアンや中国EVメーカーの小鵬汽車(シャオペン)といった提携先の力も借り、ソフトウエア開発を進めている。
●需要減と政策転換のどちらが大きいのか。
今回の大きな判断に至った要因の重みについて問われたファーリー氏は、特定の要因に比重を置いて説明するのは難しいとした。
「一つではない。実際にはそれらが組み合わさったものだ」
EV市場の苦境は以前から続いていたが、最近になって行動を迫る圧力が強まったという。
「ここ数ヶ月で、チームにとってはっきりした。変えなければならない」と。
以上、ロイター参照
EVを強力に導入したのは中国、煙霧大魔神が中国を覆い、習近平氏の鼻毛は伸びるばかり、怒った習氏は、煙突企業を北京市や近隣の河北省・天津市から過疎・辺境地へ移転させ、排ガスだらけの自動車、排ガス規制では自国産業の育成に役立たないとしてEV開発に奔走させ、2016年には電池も3元系の韓国勢を中国市場からパージして、安全性が比較して高いLFP電池の技術を向上させる動きに徹し、2020年以降完全開花させた。
自動車も蓄電池も今やレアアース満載、中国は最大限それを利用して、今やV生産。蓄電池生産で世界を席巻している。
しかし、中国の煙霧大魔神は西域で生き残っており、集中している石炭発電所、石油コンビナート、非鉄金属などの生産現場から、地球へ向け、煙霧大魔神を吠えさせ続けている。
結果、乾燥地帯は乾燥が続き、そうでない地域は豪雨や異常発達低気圧がメキシコ湾・カリブ海、インド洋などで暴れまわり、異常気象が全世界を襲っている。
黄砂が「霞か雲か」と謡われた桜の季節、今や秋に大黄砂が降り注いでいる。それも煤煙に伴う悪質有機物質を含んでいる。
地球環境のすべては、輸入までして、増加し続ける世界最大の石炭産出国である中国の石炭消費量にかかっている。EVで誤魔化しても地球環境の悪化進行は何ら変わっていない。
中国では一番安価なエネルギー源として石炭が利用され、レアアースや鉄鋼製品などが生産され、世界市場を牛耳っている。
スクロール→
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2024年 世界の自動車販売台数ランキング
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/万台
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販売台数
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前年比
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1
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トヨタ系
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1,082
|
-3.7
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|
2
|
VW系
|
903
|
-2.3
|
|
3
|
現代系
|
723
|
-1.1
|
|
4
|
GM系
|
600
|
-3.0
|
|
5
|
ステランティス
|
542
|
-12.2
|
|
6
|
フォード系
|
447
|
1.3
|
|
7
|
BYD
|
427
|
41.3
|
|
8
|
ホンダ
|
380
|
-4.6
|
|
9
|
日産
|
335
|
-0.8
|
|
10
|
吉利
|
333
|
20.0
|
|
11
|
スズキ
|
325
|
5.7
|
|
12
|
長安
|
268
|
5.1
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|
13
|
奇タン
|
260
|
38.4
|
|
14
|
BMW系
|
245
|
-4.1
|
|
15
|
ベンツ系
|
239
|
-4.1
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中国系4社計
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1,288
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