寄付の1割、1379億円がサイト側に 上位4社に集中
過熱するふるさと納税の寄付獲得競争を巡り、自治体が仲介サイト側に支払う手数料が膨れ上がっている。総務省が12日に発表した調査結果によると、2024年度に自治体が支払った手数料総額は1379億円に達した。寄付総額の1割超がサイト運営事業者の手に渡っている実態が浮き彫りとなり、同省は月内にも手数料の引き下げを求める異例の要請に踏み切る方針だ。
調査によると、仲介サイトを経由した寄付額1兆2025億円に対し、自治体が支払った手数料の割合は11.5%に上った。内訳は、サイトへの掲載委託料などの事務費が1166億円と大半を占め、クレジットカードの決済手数料が161億円、広告費が52億円だった。本来、地域振興や福祉に充てられるべき寄付金が、民間のプラットフォーム維持や宣伝に多額に割かれている形だ。
特定の事業者への「富の集中」も顕著となっている。手数料総額の9割にあたる1249億円が、寄付取り扱い額の大きい上位4社に集中。このうち3社では、寄付額に対する手数料率が10%を超えていた。
林芳正総務相は同日の記者会見で、「手数料が高額であり、強い問題意識を持っている。縮減を図る必要がある」と述べ、制度の適正化を急ぐ考えを強調した。
背景には、サイト側が自治体から得た手数料を原資に、利用者へ多額のポイント還元を行う「ポイント競争」への批判がある。同省は来年6月からポイント付与を禁止する方針を既に決めているが、手数料そのものにも直接介入することで、制度の歪みを是正したい考えだ。
一方、事業者側からは「システム開発やセキュリティー対策に多額の費用がかかっている」との反発も予想される。官による民間取引への介入が、寄付市場の冷え込みを招く懸念もあり、今後の協議の行方が注目される。