愛媛県の公共工事をめぐる企業評価に、新しい項目が加わる。
県は2026年9月17日、2027・28年度(令和9・10年度)の建設工事等入札参加資格審査について、新たに「外国人建設人材の育成等の受入れ体制整備」を評価すると発表した。
愛媛県内では、すでに建設業で1,400人を超える外国人が働いている。今回の制度変更を、県内の外国人雇用の実態とともに「数字で見る」。
数字でみる【愛媛】公共工事の入札参加資格で「外国人建設人材」を評価 県内建設業で1,415人就労愛媛県の公共工事をめぐる企業評価に、新しい項目が加わる。
県は2026年9月17日、2027・28年度(令和9・10年度)の建設工事等入札参加資格審査について、新たに「外国人建設人材の育成等の受入れ体制整備」を評価すると発表した。
愛媛県内では、すでに建設業で1,400人を超える外国人が働いている。今回の制度変更を、県内の外国人雇用の実態とともに「数字で見る」。
愛媛県が変更するのは、2027・28年度の建設工事等入札参加資格審査。
新たな評価項目として、「外国人建設人材の育成等の受入れ体制整備」が設けられる。
ここで注意したいのは、単純に「外国人を何人雇っているか」が評価されると決まったわけではない点だ。県が今回公表したのは受入れ体制を評価するという制度の方向性で、具体的な評価方法や配点、提出する証明書類などについては今後公表するとしている。
背景にあるのが、建設現場で存在感を増す外国人労働者だ。
愛媛労働局によると、2025年10月末時点の県内外国人労働者は1万5,925人。前年から1,375人、9.5%増え、届出が義務化された2007年以降で過去最多となった。
このうち建設業は1,415人で、県内外国人労働者全体の8.9%を占める。人数では製造業の8,635人、医療・福祉の1,897人に次ぐ3番目の規模となっている。
建設業の外国人労働者は前年から113人増加した。
外国人を雇用している建設業の事業所も356事業所あり、前年から33事業所増加。愛媛県内で外国人を雇用する全2,559事業所の13.9%を建設業が占め、事業所数の増加率は前年比10.2%となっている。
もう一つ新設されるのが、カーボンニュートラルへの取り組みに対する評価だ。
愛媛県は「えひめゼロカーボン・チャレンジ企業」認定を入札参加資格審査の評価対象に加える。
同認定制度は2025年8月に創設された。2050年までの脱炭素化を宣言し、自社のCO2排出量を算定したうえで、削減に向けた具体的な取り組みを進める県内事業者を認定する制度となっている。
これまでも認定企業には県の補助金や販路開拓支援などの採択審査での加点、県発注における環境関連物品等の優先的な取り扱いなどが設けられており、今回、建設工事等の入札参加資格審査にも評価が広がる。
資格審査では建設機械に関する評価も見直される。
県は建設機械の保有に係る配点を引き上げるほか、保有・活用状況の評価対象となる建機に「不整地運搬車」と「アスファルト・フィニッシャ」を追加する。
不整地運搬車は土砂などの運搬、アスファルト・フィニッシャは道路舗装に使われる建設機械で、災害復旧や道路インフラの維持でも使用される。
人材の受入れ体制だけでなく、脱炭素への対応や施工・災害対応に必要な機械の保有状況も、建設会社を評価する材料として比重が高まることになる。
2027・28年度の建設工事等入札参加資格審査の定期受付は、2026年11月上旬から12月中旬までを予定している。
今回から入札参加資格審査申請システムを利用したオンライン申請となる。
外国人建設人材について何を満たせば評価されるのか、各項目に何点が配分されるのかなどの詳細はまだ公表されていない。県は具体的な評価方法や添付書類について、今後ホームページなどで案内するとしている。
愛媛県では建設業だけで1,415人の外国人が働き、外国人を雇用する建設事業所も356所まで増えた。外国人材の受入れが現場レベルで広がる中、その「育成・受入れ体制」そのものを公共工事の資格審査で評価する動きが始まる。
出典:愛媛県「令和9・10年度愛媛県建設工事等入札参加資格審査申請の予告について」、愛媛労働局「外国人雇用状況の届出状況まとめ(令和7年10月末時点)」、愛媛県「えひめゼロカーボン・チャレンジ企業認定制度」