アイコン 10月の住宅着工件数状況②/九州

九州の住宅着工総数は、不景気が都心をはじめ田舎へも浸透していることを裏付けるように、動かなくなってきた。それでも全国と同じく、分譲マンションより戸建の落ち込みは少ないことが救われるところであろう。

着工数
前年比
1
5,719
-35.0
2
6,157
-10.2
3
5,359
-29.0
4
5,486
-34.8
5
2,367
-53.9
6
6,354
-32.8
7
5,430
-45.2
8
4,991
-47.3
9
5,093
-42.2
10
5,592
-36.5

 
着工件数が少ない原因は2つしかない
      不況である。リストラに始まりリストラに終わっている現状では、今後官庁の外郭団体は間違いなく大規模リストラが行われる。企業もよほど堅調な会社でない限りリストラで企業収益を上げようとする企業の対象になる。可処分所得も減っている。
   しかし、公務員や銀行員・九電・西鉄など社員など経営が健全な企業の社員も山ほどいる。常時金持ちもいる。そうした人たちが家を建てたり、分譲マンションを買えば、底這い状態の底を大きく押し上げよう。
      銀行の貸し渋りである。福岡の主力行である福岡銀行と西日本シティ銀行は共に不動産業者向け融資をここ数年増加させている。ところが、福岡のデベロッパーは日干しの刑にしている。穴吹には担保も取らず焦げ付いている。大手に弱く、地場の中小企業に強がる田舎銀行を露呈している。
 <穴吹工務店に焦げ付いた九州の銀行、8億円以上>

九州
 債権・百万円
 未保全
 保全
 保全率
 
福岡銀行
2,003
2,108
835
41.69%
ふくおかFG
親和銀行
940
ふくおかFG
肥後銀行
2,469
1,900
569
23.05%
 
鹿児島銀行
1,627
 
不明
不明
 
佐賀共栄銀
900
 
不明
不明
 
山口銀行
850
 
不明
不明
 

 
 
<戸建住宅の状況>
下記表の通りである。

九 州
戸 建
 (沖除)
 
対前年
2009
戸数
同月比
1
1,877
-15.6
2
2,155
-5.7
3
1,889
-17.5
4
2,139
-17.5
5
715
-18.0
6
2,476
1.2
7
2,356
-14.2
8
2,343
-20.3
9
2,262
-15.9
10
2,405
-11.8
11
 
 
12
 
 
 
 

 
 福岡県は、前年同月比▲1.6%と落ち込みが少なかったが、熊本・鹿児島は▲20%以上落ち込んでいる。
 
<分譲マンション>
 福岡の不振がそのまま九州の不振になっている。元々福岡のウェイトが高い分譲マンションの着工数であるが、全九州で412戸しか着工されていない状況では手の打ちようがない。福岡は9月が66戸の反動か10月は、363戸となっている。

九 州
うち分譲マンション
 除沖縄
 
対前年
2009
戸数
同月比
1
431
-72.2
2
1,156
103.5
3
358
-56.6
4
652
-42.2
5
695
-51.2
6
496
-58.7
7
246
-80.2
8
191
-86.9
9
226
-83.3
10
412
-63.6
11
 
 
12
 
 
 
 

全く着工していない県は、佐賀・熊本・大分・宮崎の4県、長崎40戸、鹿児島9戸であった。
 
逆に建っていない場所が、次のチャンスにも繋がる。
 
[ 2009年12月 3日 ]
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