競売物件転がしの㈱コスモライトをビジネス・ワン買収
以前、競売物件を扱っていたある業者が、平成16年頃から実勢価格より高値で落札する業者ばかりで商売にならないと競売物件から撤退したことがあった。それ以前は鳥飼不動産が全国の競売物件を扱い、あまりにも儲け過ぎて脱税で逮捕された事件もあった。
そうした競売物件を専門に扱う業者もリーマンショックによる不動産価格の急落場面ではかなりの損失を被ったようだ。
ビジネス・ワンHは、池田取締役(圓井研創⇒CRE⇒B・1)が、別途代表取締役(08/12月就任)を務めていた㈱コストモライトを買収した。のれん代入れて1億2,000万円の買い物である。競売物件を扱う同社の経営内容は下表の通り、厳しい内容となっていたが、同社の総資産からみると取得資産の殆どを既に転売してしまっているようである。ビジネス・ワンH尾崎社長(福岡シティ銀行取締役⇒九州リースサービス専務⇒B・1H代表)は、今後同ビジネス・モデルも活用して、不動産事業を本格化させる予定であろう。
ビジネス・ワンHは、2010年3月期決算の不動産事業について、次の通りとしていた。業界の競争激化の影響により、マンション管理事業部門の業績は悪化したが、当連結会
計年度末に新たに㈱クロスコミュニティ(元丸美関係者の西田代表)を子会社として加えたことにより、管理棟数236棟、総管理戸数10,967戸となり企業基盤の強化を図ることができた。また不動産ファンドやデベロッパーを対象とした土地・建物等の仕入から設計、不動産媒介業、ならびに競売物件の落札事業等を拡大したことにより、不動産事業の売上高は8億48百万円(前年同期比41.2%増)、営業利益2百万円(前年同期比93.5%減)となったとしていた。
同社はソロンと西武ハウスのマンション管理会社は買収していたが、ユニカのマンション管理会社(約7,000戸管理)は、穴吹HSに流れた。
㈱コスモライト | |||
/千円 | 08/3期 | 09/3期 | 2010/3期 |
売上高 | 1,991,630 | 2,341,548 | 543,920 |
営業利益 | 129,242 | -176,735 | -33,837 |
経常利益 | 102,834 | -203,750 | -35,612 |
当期利益 | 60,624 | -243,403 | -12,912 |
総資産 | 2,127,499 | 718,699 | 134,968 |
純資産 | 326,875 | 83,471 | 70,559 |
[ 2010年8月20日 ]
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