アイコン 元日本振興銀行の乗っ取り軍団「NISグループ」/振興銀の破綻の影響

日本振興銀行の主要役員5人(元含む)が逮捕され、同行傘下であった「NISグループ」は、その株がネクスト  に移動した。しかし、債権債務に変更があるわけではなく、その影響が心配されていた。実態は67億円の債権に対して、295億円の債務があり、相殺を主張できれば、債権債務による問題はない。
しかしながら同社は日本振興銀行の株券を18億円(簿価)所有しており、こちらは今後減資が予定され紙切れになる。
借入金等債務は295億96百万円、内訳は借入金138億57百万円、有価証券譲渡見合債務72億円、保証債務85億38百万円。
貸付債権は67億18 百万円、内訳は長期貸付金66億50 百万円となっている。
NISグループは、これら一連の処理を今期行う予定であり、今期、最大で数十億円の債務超過に陥ると発表している。

乗っ取り屋としてのNIS 前途は多難

NISグループは、日本振興銀行の手先として、融資に投資をからめ、乗っ取り屋に化かしていたが、その顔は変わらない。
日本振興銀行はSFCG(商工ファンド、大島健伸⇒企業貸付は日栄に学ぶ)と深い関係であったが、一方でNISグループは、元々日栄(現、破綻したロプロ)から企業貸付を学び、貸付方法・回収方法の基本は、SFCGと全く同じ手法であった。
そんな日栄が学んだ会社が、日掛金融の一光商事(イッコー⇒Jトラスト)であった。2008年3月イッコーは藤沢信義氏により買収され、Jトラストに社名も変更されたが、そうした過去からの血は脈々と流れている。
市中の保証会社でも然りである。元々090金融で悪名高いシステム金融のオーナー(完全に水面下の人物達)が、システム金融への警察の取締りが厳しくなり、その間ボロ儲けした資金でやり始めたのが保証業務である。こうしたオーナーはここでもスポンサーに徹し、そうした会社の代表は、単なる実務部隊の大将でしかなかった。
保証業務は、市中金融の貸付債権に対する保証と不動産の家賃保証に分かれていったが、所詮そうした血が流れており、家賃滞納で一部の業者に今でもいかがわしい人たちが登場してくるのは、そうした血の流れがあるからである。
ネオラインホールディングスの藤澤信義氏(東大医学部卒)が、NISグループをどう外科手術するか不明であるが、完全輸血でもしない限り、前渡多難である。

<NISグループ>

連結/百万円
2008年3月期
2009年3月期
2010年3月期
総資産
272,983
88,403
72,277
自己資本
54,847
4,499
3,526
資本金
26,289
26,289
26,289
有利子負債
174,298
44,019
36,515
自己資本比率
20.1
5.10%
4.90%

 
<NISグループの株主構成>
ネオラインホールディングス株式会社
49.67%
中小企業保証機構株式会社
4.14%
中小企業人材機構株式会社
4.13%
中小企業投資機構株式会社
4.13%
中小企業支援機構株式会社
4.13%
株式会社インデックス・ホールディングス
4.05%
株式会社日新ビル
3.49%
嵜岡秀夫
0.83%
日本証券金融株式会社
0.46%
森山みどり
0.41%
[ 2010年9月14日 ]
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