アイコン ジェネリック薬品最大手の沢井製薬/大のキーリンを飲み込むか

ジェネリック(後発)医薬品大手の沢井製薬が、製薬中堅のキョーリン製薬ホールディングスに対して、買収を提案。既に5%弱の株式を取得したもようで、TOBによる子会社化を検討している。キョーリンは呼吸器内科・耳鼻科・泌尿器科向け医薬品に強いことで知られている。

沢井製薬は澤井一族が経営、売上高500億円、営業利益85億円、自己資本442億円、総資産812億円、一方キョーリンHは荻原一族が主要株主であるが、経営陣には入っておらず、その一族の持株が移動するだけでも30%取得することができ、既に5%以上取得しているようであることから、35%以上の持株を所有することになる。しかし、キョーリンHは売上高997億円、営業利益142億円、自己資本1049億円、総資産1371億円であり、純資産では沢井製薬の2.3倍以上の会社である。売上高も利益も毎期安定しており、同社が沢井製薬のTOBに対して、賛同するかどうかはまったく予断を許さない。当然キョーリンHが同意しても、荻原一族が同意しなければ成功しない。
荻原一族はキョーリンHの配当だけでも優雅に暮らせることから、大金を手にしたところで、税金をがっぽり持っていかれることになり、そうしたことから今回のTOB提案が受け入れられるか不明な部分が多いといえる。
 

[ 2010年9月21日 ]
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