会長の反乱 ロイヤルポストのロイヤルH/株主提案に対して会社側反対表明
ロイヤルホールディングス(ロイヤルH)の最高顧問で福岡地所のオーナーである榎本氏が招聘したドイツ証券OBの現社長による利益第一主義経営に真っ向から反対する今井会長(会長職剥奪、現取締役)は、顧客満足度の向上と業績向上を両立させよと迫る。
今井会長は、世間が認めるところの非常に顧客満足度の高い「リッチモンドホテル」を作り上げた人で、昨年3月までロイヤルHの社長を務めていた。
ロイヤルHの役員会では、榎本氏派の多勢に無勢で、会長の意見は通らず、危機感を滲ませた会長は、株主に諮り、株主提案の形で同社に意見表明した。しかし、同社取締役会の逆鱗に触れ、会長職は免職の措置が取られた。
今井元会長らは、3月25日開催予定の定時株主総会で、独自の取締役候補を提案するという株主提案を行った。それに対して、会社側はこの度、反対意見を表明した。
今回の会長による反乱は、ロイヤルポストを作り上げたカリスマ経営者の故江頭オーナーの経営哲学・路線を巡っての攻防ともなっている。
折りしも外食産業を取り巻く環境は、増税路線で家計の可処分所得の減少が続き、長引く不況から、低価格指向の浸透、客数減と厳しい経営状態が続いている。
会社側の反対意見は、昨年3月まで社長であった今井(元)会長の経営責任を問うものとなっている。
しかし、今井会長が投げかけた問題は、外食産業の原点を問うものとなっており、こん日の外食産業の経営環境に対し、多くの問題を投げかけているといえる。
なお、榎本氏は今回の問題で同社取締役から退任することを表明している。また、江頭氏一族は、長らくお世話になった榎本氏であり動いていない。
お世話になっているロイヤルホストであり一言二言。
・ 最近のロイヤルホストはジョイフルなどと変らなくなっている。10年前には店員さ
んが良く話しかけていたが、レジの人やパートさんに余裕がないのかなくなった。
・ ジョイフルやガストの価格帯が高くなっている。低価格帯ではロイヤルホストの価
格帯と殆ど変らなくなっており、江頭さんが復帰時、こうした店舗との差別化を鮮明に打ち出していたが、今は何故か打ち出せなくなっている。
・ 江頭オーナーなき同社は、江頭氏に神託を得ている外野席の力が圧倒しており、今
井会長は、昨年3月まで社長職にありながらも思うように経営できなかったことも滲ませている。しかし、今回の今井会長の問題提起は、今後の同社の経営に活かされると思われ、それなりの効能はあった。俗な表現では痛み分けか。それより同社を現場で動かす従業員が変れるか問われている。同社は外食産業であり、従業員には、顧客満足度を常に一位を目指す資質の高さが求められる。それにはまず会社側は、従業員の満足度を上げることである(ベスト電器の似の前になることだけは避けてもらいたい)。現場主義が求められる。
個人名も記載されているので、リリースを全文そのまま掲載する。
<株主提案における「提案の理由」に対する当社取締役会の考え方について>
当社は、平成23年2月3日付の「株主提案権行使に関する書面の受領および株主提案に対する当社取締役会の考え方について」にて公表いたしましたとおり、当社株式を保有する下記の株主13名より、平成23年1月14日付で平成23年3月25日開催予定の当社第62期定時株主総会における株主提案権行使に関する書面を受領しており、その受領の事実および当該株主提案に対する当社取締役会の反対意見をお知らせしております。
この間、当該株主提案につきまして、提案者側から別途報道機関に対して、その提案趣旨が説明されており、あらためて提案の理由に対する当社取締役会の考え方につきまして、下記のとおり、お知らせいたします。
記
Ⅰ.株主提案の内容および当社取締役会の考え方について
1.提案株主
(1)氏 名:以下に記載する13名の株主(敬称略)
今井明夫、前原和洋、前原冨美枝、前原賢太、吉田郁朗、吉田久美子、倉田誠司、成田鉄政、小駒 匠、高橋ひとみ、太田勝久、桂山邦明、桂山悦子
(2)保有株式:34,952株(13名の合計所有株式数)
2.提案された内容の概要
(1)議案1 取締役7名選任の件
(取締役候補者)
菊地唯夫、矢崎精二、今井明夫、吉田郁朗、倉田誠司、黒須康宏、児嶋隆
(2)議案2 監査役2名選任の件
(監査役候補者)
樋渡利秋、浦一馬
3.上記株主提案に対する当社取締役会の考え方
(1)議案1 取締役7名選任の件
当社取締役会は、本議案に反対いたします。
(2)議案2 監査役2名選任の件
当社取締役会は、本議案に反対いたします。
Ⅱ.株主提案における「提案の理由」に対する当社取締役会の考え方について
1.議案1 取締役7名選任の件
(1)提案の理由
ロイヤルグループの中核事業であるロイヤルホストの現状は株主の期待に反しています。昨年実施された経済産業省関連団体主導による顧客満足度調査において、外食業界29
社中、前回は最下位、今回は最下位の1つ上という結果に明確に現れています。これは江頭創業者が目指したお客様を第一として日本で一番高い品質を追求する企業とはかけ
離れたものですが、その主たる原因は、本件会社の現経営陣の大半がお客様サービスよりも短期的利益の確保を第一とする経営方針に転換したことにあります。業務改善をすることなく実施された人件費を中心とする経費削減は営業現場を疲弊させ、お客様からのクレームを増加させる結果となっており、ロイヤルグループの他の事業にも同様の影響を与えることが危惧されています。厳しい経済環境にあって、この現状を打破し、かつコーポレート・ガバナンスを強化して将来の成長を目指すためには取締役を大幅に入れ替え、経営経験と高い見識を有する者で、実績の豊富な業務執行力に優れた人材を投入する必要があります。しかし、現在の取締役の中には、江頭創業者亡き後のロイヤルグループの経営を実質的に支配する者がいて、その専横ぶりは目を覆うほかありません。
前述の短期的利益優先の経営姿勢もこの取締役に主導された部分が大と言わざるを得ま
せん。この取締役は本件会社をなかば私物化して、本件会社にとって本当に有用で不可欠な人材をことさら排除して、同取締役の意に沿うものを偏って重用しており、今後もこのような経営姿勢が続くと、サービス低下による本件会社の顧客離れは益々進み、経営状態の悪化により、株主に対してはもちろん、従業員らにとっても悪影響を及ぼすことは明白です。
このような状態を打破するため、高い職務経験と学識により本件会社の経営に適切な関
与ができる社外取締役候補者も加えて、経験と若さとバランスのとれた布陣にて最善を尽くすために最適の取締役候補者を提案するものであります。
※ 以上は、株主提案権行使者から提出された株主提案書の内容を要約して記載したものです。
(2)当社取締役会の考え方
当社取締役会は、本提案理由に反対いたします。
提案理由には、一部の取締役による取締役会の実質支配や会社の私物化との指摘がありますが、当社取締役会においては社外取締役、社外監査役を含め自由かつ活発な議論を行ったうえで経営判断を行っており、一部の取締役による実質支配もしくは私物化といわれるような事実は全くありません。かかる誤った事実に基づく株主提案の取締役選任案も妥当性を欠くものと考えます。
また、提案株主は、提案に至った理由として現在の経営陣の経営方針が顧客満足度を低下させたとしていますが、その根拠として引用されている顧客満足度調査は、サービス産業生産性協議会により1回目が2010 年1月から2月に、2回目が同年8月から9月に実施
されたものです。株主提案者である今井明夫氏(当社取締役、以下「今井前社長」といい
ます。)は2010 年3月まで当社社長として経営を率いており、株主提案理由において短期
的利益重視、顧客満足軽視の経営方針が顧客満足度低下に結びついたという指摘は、今井
前社長自らがその陣頭指揮を執っていた時期と重なり、直接その結果責任を負う立場にあ
ると共にその後の調査結果にも無関係ではありません。
今井前社長が当時の社長としての自身の経営責任には全く触れずに、あたかも第三者の如く一方的に現在の経営体制を非難する姿勢は無責任といわざるを得ません。もちろん、現経営陣は、上記顧客満足度調査の結果を真摯に受け止め、計画的な店舗の改装、サービスの改善および積極的な店舗への視察訪問等により、現場力の再強化を通じたお客様満足度向上に取り組んでおり、顧客満足度を蔑ろにしているとの指摘は全く当たりません。
加えて、株主提案候補者の中には、会社提案と重複する取締役候補菊地唯夫氏、矢崎精二氏、黒須康宏氏の3名が含まれています。しかしながら、同氏らは提案株主より株主提案候補者とすることについて何ら説明を受けておらず、かつ提案理由に全く賛同もしておらず、提案株主に対しては取締役への就任の承諾をしておりません。
当社取締役会は、経営の継続性に配慮しつつ取締役の大幅な若返りを図る会社提案の取締役候補者による経営体制が、グループの一体感の醸成や顧客満足ならびに企業価値の向上に資する各種施策の連続性の観点から当社にとって最も適切な体制であると考えます。
株主提案は、誤った事実認識を前提とし、かつ今井前社長の経営責任を転嫁したものであって、到底当社の利益に資する提案ということはできません。
株主提案は会社提案と両立しない提案であり、当社取締役会は同提案に反対いたします。
2.議案2 監査役2名選任の件
(1)提案の理由
全社的コンプライアンスの徹底及び経営の透明性の確保を通じて企業の健全性、信頼性
を維持し、コーポレート・ガバナンスのさらなる向上を図るため最適な候補者を提案するものです。特に、専門知識に配慮するとともに監査のスキルを重視した提案であります。
※ 以上は、株主提案権行使者から提出された株主提案書の内容をそのまま記載したものです。
(2)当社取締役会の考え方
当社取締役会は、本提案理由に反対いたします。
先述のとおり株主提案は、誤った事実認識を前提とし、かつ今井前社長の経営責任を転嫁したものであって、それに基づく本監査役選任議案も妥当性を欠いていると認識しています。また、コンプライアンス徹底と経営透明性確保という観点からは、現行の体制について当社監査役会より、現在の浦一馬氏を含む常勤監査役2名および社外監査役2名の合計4名の監査役体制により十分であり、現経営環境下で監査役5名の必要はない、との見解が出されています。
以上より当社取締役会は、監査役候補浦一馬氏のみの再任案が適切なものであり、監査役2名を選任する株主提案に反対いたします。
モバイル向けURL http://n-seikei.jp/mobile/

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