アイコン 住宅リフォーム市場調査結果を発表 下半期回復へ/矢野研

 矢野経済研究所は、住宅リフォーム市場の短期的な市場トレンド調査を実施した。 

 1.調査期間:2011年4月~6月(2011年第2四半期)
 2.調査方法:当社専門研究員による市場規模算出、及び文献調査

<住宅リフォーム市場とは>
 本調査における住宅リフォーム市場とは、「10m2超の増改築工事」・「10m2以下の増改築工事」・「設備修繕・維持関連」・「家具・インテリア等」の4分野をさす。

【調査結果サマリー】
 2011年第二四半期の住宅リフォーム市場規模は前年同期比約12.3%減
 2011年第二四半期(4~6月)の住宅リフォーム市場規模は1兆4,626億円、 
前年同期比で12.3%減と推計。また、2011年上半期(1~6月)の市場規模は2兆5,143億円、前年同期比で12.6%減となった。
これは、2011年第二四半期/2011年 上期ともに、2000年以降では最も低い数値となった。
調査当時は東日本大震災から3ヶ月以上が経過していたが、被災地の復興が遅れていたこと、加えて急激な円高や世界的な株安、景気後退を思わせるような指標の数々などが、短期的ではあるが厳しい状況にあったことなどが影響していると考える。

 ◆2011年の住宅リフォーム市場規模は、5.2~5.6兆円を予測

 6月時点では、震災の影響を加味した上で2011年の市場規模予測は、5.7~6.0兆円台と予測した。しかし、上半期の状況を考慮して、5.2~5.6兆円へ下方修正することとした。

住宅に対する不安からか、生活者のリフォームに対する関心は高くなっている傾向がある。だが、原子力発電所の事故を受けて、全国的に今年の夏は「節電」がひとつのキーワードとなり、消費トレンドとしても財布の紐が固く絞られていた感がある。
 太陽光発電システムや一部には家庭用の蓄電システムなどを導入する動きや、HV/EVによるスマートハウスといったコンセプトもいよいよ現実化しつつある。
しかし、話題先行といった一面もあり、実需要には太陽光発電システム以外は今ひとつといったところである。様々な要因があるが、当初考えていた経済の回復スピードよりも若干遅いため、住宅リフォームへの需要の回復も遅くなっている。
 見通しとしては厳しい状況が続くものの、震災前までの企業の生産状況などが完全に回復するのが秋以降と見られることから、年末~来年にかけて本格的な回復に向かうものと考える。
 

[ 2011年9月29日 ]
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