アイコン サニックス/第3四半期  太陽光発電と売電事業に期待

当第3四半期までの売上高は、HS(ホーム・サニテーション)事業部門、ES(エスタブリッシュメント・サニテーション)事業部門、環境資源開発事業部門ともに前年同期比増収となり、グループ全体の売上高は233億95百万円(前年同期比6.5%増)となりました。
費用面では、原価率の高い「太陽光発電システム」の売上比率が高まったことにより、売上原価が前年同期比14.1%増となった。
この結果、グループ全体の営業利益は4億71百万円(前年同期比58.6%減)、経常利益は4億27百万円(前年同期比60.4%減)、四半期純利益は48百万円(前年同期比93.0%減)となった。
当第3四半期連結累計期間の事業部門ごとの状況は次のとおり。

1、HS(ホーム・サニテーション)事業部門(戸建住宅対象)
当第3四半期連結累計期間においては、主力商品である戸建て住宅向け「太陽光発電システム」は堅調に推移し前年同期比38.0%増。
しかしながら、「白蟻防除施工」は前年同期比13.1%減、「床下・天井裏換気システム」は前年同期比24.4%減、「基礎補修・補強工事」は顧客への提案が一巡したこともあり、前年同期比31.4%減となったことにより、売上高は126億77百万円(前年同期比0.8%減)となった。
営業損益は、既存商品に比べ原価率の高い「太陽光発電システム」の売上比率が高まったことにより、営業利益は19億08百万円(前年同期比28.7%減)となり、売上高対営業利益率は15.1%(前年同期は20.9%)となった。

2、ES(エスタブリッシュメント・サニテーション)事業部門(ビル・マンション対象)
ビル・マンションの不動産管理会社等の法人営業による既存のビル・マンション維持管理サービスの販売に加えて、集合住宅を対象とした「太陽光発電システム」の販売にも注力した。
既存のビル・マンション維持管理サービスについては例年に比べ伸び悩んだものの、前期9月より販売開始した集合住宅向け「太陽光発電システム」が堅調に推移したことにより、売上高は20億47百万円と前年同期比2.6%増となった。
営業損益は、原価率の低い既存商品の売上高が伸び悩んだことにより、営業損失は0百万円(前年同期は146百万円の営業利益)となった。

3、環境資源開発事業部門(廃プラ発電事業)
「廃プラ加工処理」は、取引先件数と搬入量が堅調に増加し前年同期比24.2%増となった。「売電収入」は、サニックスエナジー苫小牧発電所(北海道苫小牧市)において、6月の定期修繕以降は燃料プラスチックの品質向上もあり、安定操業により発電量が増加、前年同期比43.0%増となった。「有機廃液処理」は、搬入量が堅調に増加し前年同期比14.9%増となった。この結果、当事業部門の売上高は86億70百万円(前年同期比20.4%増)となった。
営業損益は、生産性の向上とコスト削減に注力し収益性が改善した結果、営業利益は1億62百万円(前年同期は▲1億35百万円の営業損失)となり黒字に転じたとしている。この事業が第4四半期はフルに業績に寄与することになる。

サニックスは、時代の魁となる産廃(廃プラスチック)を活用した発電事業を、社運をかけ本社地の福岡から遠い苫小牧に発電所を作り運営してきた。しかし、廃プラ発電特有の超高熱による火災事故等の苦難を何回も乗り越えなければならなかった。それでも設備の改善をし続け、こん日やっと軌道に乗っている。
国もこれまでこうした民間事業者による産廃の有効活用=リサイクルを支援する態度は示すものの、罰則規定のない法律を連発するなど、事業者にとっての有効性に乏しい施策しかとってこなかった。そのため、これまで産廃リサイクル事業へ幾多の事業者が新規参入したものの、設備投資額も大きく回収できないまま殆どの事業者が破綻していった。

国は事業者を踊らせるだけ踊らせて、下駄を外す役割しかしてこなかったのがこれまでの経緯からしても明らかだ。
しかし、東電福島原発水素爆発を受け、こうした産廃による発電や自然エネルギーによる発電が再度見直され、国は実効性・有効性のある法律を制定する動きとやっとなっている。
不況になるといつも見過ごされてきた自然エネルギーやリサイクル事業であるが、国民の目にも原発爆発を契機にやっと定着してきた。今では、太陽光発電も新築6戸に1戸の割で導入されているという次第である。
同社は、その産廃資源活用発電事業と太陽光発電システムの営業を行っている事業者である。

連結/百万円
売上高
営業利益
経常利益
当期利益
11年3月期第3四半期
21,974
1,138
1,080
692
12年3月期第3四半期
23,395
471
427
48
前年同期比
106.5%
41.4%
39.5%
6.9%
12年3月期予想
33,300
1,070
1,010
550
11年3月期実績
28,979
501
430
49
10年3月期実績
24,539
390
224
-3,676
今期予想/前期実績比
114.9%
213.6%
234.9%
1122.4%
12年3月期第3四半期
総資産
純資産
自己資本
自己資本率
 
211,283
7,161
7,131
33.7%
 
[ 2012年2月15日 ]
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