アイコン ソフトバンク/イー・アクセス買収の裏側 iPhone5auに喰われ テザリング前倒し 

iphone5ソフトバンクによるiPhone5のテザリング解禁が前倒しになる。当初は2013年1月15日から開始予定としていたが、1ヶ月早まって2012年12月15日に。また速度制限についても大幅に緩和する。
 1日の会見では、イー・アクセスとの経営統合が発表されたが、これに伴う基地局数増加が前倒しの理由とのこと。
  速度制限については、以前の発表では月1.2Gバイトを超えると速度制限をかける場合があるとしていたが、月7Gバイトまでに緩和(テザリングなしの場合 は無制限)。また3日間で1Gバイトを超えた場合も速度制限がかけられる場合があるが、これについては他社と同様となっている。テザリング時の速度制限条 件についても、他社と肩を並べた形となっている。

<テザリングは世界の常識とau田中社長>
一方、auの田中社長は、「とんでもなく調子が良い。MNPもここまでとはビックリしている」9月21日に発売された「iPhone 5」の販売状況についてこう語り、売れ行きが好調であることを明かしている。
 発売から3日間で世界での販売台数が500万台を突破したiPhone 5。日本ではKDDIauとソフトバンクモバイルによる、機能やサービス、LTEの通信エリア、基地局数、つながりやすさ、キャンペーン施策などさまざまな面でのアピール合戦が繰り広げられた。

田中氏は「iPhone 5に関して本当に見て欲しい部分がきちんと伝わっていない。僕自身もこんなに違うのかと驚いた」と最初に述べた。
 
まず販売状況について、具体的な数値については発言を避けたが、田中氏によれば、iPhone 5の全予約のうち約4割が新規の顧客だという。また、新規顧客のうち約8割がMNP(携帯電話番号ポータビリティー)でiPhone 5を予約しており、この数は2011年10月に発売された「iPhone 4S」の約5.5倍におよぶという。
 「とんでもなく調子が良い。販売数は相当いくなと思っていたがそれ以上。ビックリしたのはソフトバンクからも相当数流入していること。MNPがここまでいくとは思わなかった。現在の予約数もかなり多いが、顧客のみなさんにご迷惑をかけずにお渡しできるよう交渉しているので、具体的には店舗に聞いてほしい」(田中氏)。
想定以上だったのはソフトバンクからのMNPの数だという。

<テザリングは「ソフトバンクもやると思っていた」>
 iPhone 5において注目を集めたひとつが「テザリング」への対応だ。KDDIとソフトバンクは、iPhone 5の発売に併せてLTEサービスを開始すると発表。しかし、当初はKDDIのみがテザリングに対応すると表明し、これに対抗する形でソフトバンクもテザリングへの対応を発表した。
 「世界の95%のキャリアがテザリングを提供しており、これまで提供されていなかったのは日本だけ。僕らは去年初回だったからそこまではできなかったが、世の中で標準になっているのに、自分たちのネットワークが厳しいからと、蓋をしていいのかと。僕らは当然ソフトバンクもやると思っていたから、(当初)やらないというのにはビックリした」という。

<慌てふためいたソフトバンク>
 ソフトバンクは完全に世界の常識となっているテザリングを、ユーザーに与えないという甘さを露見し、iPhone2年目のauが先に世界の常識を取り入れ、ソフトバンクユーザーからの鞍替え購買に繋がっている。
 そうしたことに危機感を持ったソフトバンクは、1月15日からテザリングを開始すると発表、それでも基地局も問題もあり、一気にイー・アクセスを飲み込み、1ヶつき前倒しの12月15日スタートにして、auへの流出を食い止める動きをとったというのが正解かもしれない。
イー・アクセスの買収価格は2000億円といっても、株式交付であり、株式が希薄化するだけで、財務的にはイー・アクセスの資産と負債などが入ってくるだけ、キャッシュベースでは何の支払もない。
 また、イー・アクセスを取り込み、巨大化するメリットも今後計り知れない。念願の営業利益1兆円を目指す時間も短くなるというものだ。
目先もその先も底知れぬ孫ソフトバンクといえる。

 

[ 2012年10月 2日 ]
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