しかし、現実は肥後銀行のように、月に１６０時間も残業させるなど、再び悪化しているようだ。今回の肥後銀行のサービス残業問題は、同行役員がシャーシャーと言ってのける内容で許される問題ではない（「要員が足りず、業務が多忙な中でサービス残業をさせてしまった。明確に指示したことはないが、そのような暗黙の慣習が職場内にあった」）。
その証に、熊本労働基準監督署が是正指導だけではなく、検察庁に書類送検までしていることから、３６協定内に納まるように打刻させ、超過賃金も支払わないなど悪質かつ長年常態化していたことを伺わせる。

中小企業ならば、目先の経営に四苦八苦している現状から、こうしたこともあろうが、九州肥後国を代表する銀行が、旧態然の経営では先が思いやられるというものだ。
肥後銀行に深夜まで灯りが灯っている限り、業務効率面からも時代遅れになっている可能性が高い。同行には、時代に見合った経営感覚こそが必要であり、そのためには血の入れ替えが必要だろう。（こうしたサービス残業は、悲しきかな肥後銀行だけの問題ではない。）