アイコン 鹿島/長周期地震動抑制の超大型制震装置設置 「新宿三井ビルディング」の屋上に

鹿島建設は、「新宿三井ビルディング」で長周期地震動の揺れを半減させる日本初の超大型制震装置(約1,800t)を設置する。
東日本大震災時、都心の超高層ビルなどで起きた「長周期地震動」と呼ばれるゆっくりとした周期の揺れに備えようと、屋上に振り子式のおもりを設置して、ビルの揺れを抑える超大型制震装置TMD(約1,800t)が、超高層の新宿三井ビルディングに導入されることになった。

この装置は、ビルの屋上210メートルに、1つ300トンの振り子式のおもりを6つ設置し、地震の揺れと反対方向におもりが動くことで、建物の揺れを抑える仕組み。
総工費は、約50億円で、2年後の春に完成する予定。
「長周期地震動」は、数秒以上の周期で繰り返される地震の揺れで、東日本大震災の時、このビルでは、屋上部分が最大で2メートルほど動くゆっくりとした横揺れが約2分間、続いたという。今回の装置の導入で震災と同じ揺れが襲った場合、このビルの揺れは6割ほどに抑えることができるとしている。
また、首都直下地震など震源が近い地震の際にも揺れを抑える効果が見込めるとしている。
「新宿三井ビルディング」は、構造評定を受け大臣認定を取得した高い安全性を有する建物で、現時点でも耐震性能を十分満たしている。今回の取り組みについては、今後の長周期地震動発生に対するテナント就労者の安心感を高め、揺れ幅を最新鋭の超高層ビル並みに抑えるために行うもの。
※TMD:建物に減衰器(Damper)を介して錘(Mass)を取り付け、固有振動数を最適に調整(Tuned)することにより振動を抑制する装置

<工事概要、物件概要>
■工事概要
概 要 屋上にTMD(D3SKY)×6基(錘1,800t)を設置
低層部コア内に高性能オイルダンパー(HiDAX-e)×48台を設置
工 期 平成25年8月中旬~平成27年4月末日(予定)
設計監修 株式会社日本設計
設 計 鹿島建設株式会社一級建築士事務所
施 工 鹿島建設株式会社
(本制震構法は、一般財団法人日本建築センターの性能評価審査を受け、国土交通大臣の認定を受ける予定。)

■物件概要
建 物 新宿三井ビルディング
所 在 東京都新宿区西新宿2丁目1番1号
構 造 S造 地下RC/SRC造
階 数 地上55階 地下3階 高さ210m
用 途 事務所・店舗
竣 工 昭和49年9月
設 計 株式会社日本設計事務所(現 株式会社日本設計)
株式会社武藤構造力学研究所
施工者 鹿島建設株式会社・三井建設株式会社(現 三井住友建設株式会社) JV

鹿島
 

[ 2013年7月30日 ]
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