＜AppleのiOSにバックドア」＞
iOSのセキュリティに詳しい科学捜査専門家のJonathan Zdziarski氏は、ハッカーカンファレンスで７月２０日、iOSには隠されたサービスが存在し、「Appleは司法当局のため、エンドユーザーの端末上の データに確実にアクセスできるようにする措置（＝バックドア）を講じてきた」と解説した。

＜Appleの反論＞
これに対してApple広報は、メディア各社に反論を寄せ、Zdziarski氏も7月21日のブログにAppleのコメントを掲載した。
この中で同社は、「iOSの診断機能はユーザーのプライバシーやセキュリティを侵害せず、それでも企業のIT部門や開発者やAppleが技術的問題のトラブルシューティングのために必要な情報を提供する設計になっている。
　コンピュータが、この限定的な診断データにアクセスするためには、ユーザーが自分の端末のロックを解除して、そのコンピュータを信頼することに同意する必要がある。ユーザーの承諾なしにデータが転送されることはない」と強調している。
（そんな対策が採られているだけなら、かじっている人なら誰でもわかること、Zdziarski氏はわざわざハッカーカンファレンスで発表しないだろう。笑い者になるのがねオチだ）

ニタニタ笑っているのは、中国政府と中国でAppleの高級機種で激しく競りあっているサムスンだけだろう。

＜諜報戦の経過＞
アメリカは、サイバー攻撃やＩＴ機器による諜報活動について、昨年２月、中国を批判していたが、昨年６月になると伏兵のスノーデンが現れ、アメリカは世界中の首脳たちや個人や企業から国連にいたるまで諜報活動していることを暴露、中国のサイバー攻撃部隊第６１３９８部隊追及が完全に腰折れとなった。
　スノーデンは、Appleやグーグルも情報提供しているとしたが、問題となったものの、両社ともあやふやな形で決着させていた。

その後、アメリカは再度６１３９８部隊を槍玉に。本年５月、当部隊将校５人を割り出し、米企業の機密情報へのウィルスや機器によるスパイ活動の罪で米連邦地裁が起訴した。当起訴に中国政府はカンカンに怒ったが、後の祭りだった。

中国側は、反撃の一段として、米OSIグループが100％出資した上海上海福喜食品による期限切れ、腐れ食肉使用の暴露報道となった。
上海上海福喜食品の工場は、安全衛生管理システムのHACCP工場ながら、米OSIグループ本体の製造ラインのチェックが完全に甘いことを調べ上げ、長期間にわたって、国家（諜報機関）により仕組まれた可能性は完全には否定できない。

それに、今回伏兵であるZdziarski氏のｉＰｈｏｎｅバックドア発言により、中国でやっと販路も大きく広がりバカ売れしている「ｉＰｈｏｎｅ５Ｓ」などのスマホまでターゲットにすることができるようになった。

ピークを過ぎたサムスンに加え、韓国の朴ちゃんも喜はせるものとなった。やはり、習さんは、一度手に入れた朴さんを手放そうとはしない、そのためには、朴チャンが喜ぶ土産をいろいろ用意している。心移りしている朴ちゃん争奪戦、オバマでは習には勝てない。

諜報活動では、国家間ではアメリカのＣＩＡやＮＳＡなどに中国は大きく劣ろうが、中国は国内の反政府主義者に対する諜報活動には長けており、偽物作りも世界一、勝負は五分五分だろう。

それに、ドイツでは、メルケル首相の公私にわたる盗聴をしていたことが暴露されるにとどまらず、最近でもスパイ活動していた大使館付アメリカ武官が国外退去させられ、信用をさらに失墜させている。

仕組まれた情報戦だ。今度は、また、返されたアメリカの番。何が飛びだすことやら。