アイコン 破綻の韓進海運株価 5日ストップ安の30%安  日本の海運株軒並み上昇

スポンサード リンク
 

再建計画を立てられるならば立てたいだろうが、政府の支援もなく、傭船に対する滞納金や燃料費、はたまた入港料まで滞納している。事業を継続するにしても現金払いの資金が必要。
すでに韓進海運所有船舶や優良資産を現代商船が金融機関の紐付きで購入する動きとなっており、清算型の法廷管理となっているようだ。

5日のソウル株式市場で、韓国海運最大手の韓進海運の株価が一時、値幅制限いっぱいの30%安となった。債権者らは韓進海運の再編計画を不十分として拒否し、同社は8月31日に法定管理(=会社更生法)を申請。この日が申請後の最初の取引となった。

同社の株価は一時370ウォン安の870ウォンを付け、時価総額は2130億ウォン(約200億円)に減少した。売買停止となった先月30日にも24%下落していた。
ソウル中央地裁は9月1日、同社の法定管理申請を受理し、再建計画を11月25日までに提出するよう求めた。
  韓進海運のコンテナ輸送の市場シェアは、2.9%と世界7位。

法定管理申請後、同社の船舶は海上や港で足止め状態となっており、秋のホリデーシーズンや年末商船を控え、部品や部材が入らず、テレビなど消費財のサプライチェーンに影響を及ぼしている。
同社の経営不振は、貿易に打撃を与えた2008年の世界金融危機以降、船腹過多でコンテナ輸送業界の需給バランスの改善が進んでいないことを示している。

韓進海運は2日、米連邦破産法15条に基づく会社更生手続きの適用をニュージャージー州ニューアークの破産裁判所に申請した。
同社によると、4日午前時点で同社の船舶68隻が海上または23ヶ国の港で立ち往生しているという。
  韓進海運は、韓進グループの傘下にあり、同グループの企業には大韓航空なども含まれる。
 以上、ブルームバーグ参照

韓進海運は金融機関(債権団)から運転資金を自己調達するよう命令され続け、この間、韓進グループに韓進海運の優良資産のほとんどを売却、陸上不動産や港湾の権利などにつき、換金価値があるものはすべに韓進グループに移行しているという。
現代商船が優良資産を購入するにしても、担保が目一杯設定された不動産や船舶だろうと見られている。現代商船が金融機関の債権をどこまで減額させ、引き継ぐかに現代商船の命運もかかる。現代商船は一つも磐石な財務基盤の会社ではなく、銀行管理下で運営されている。

金融機関は、すでに貸し倒れの引き当てを済ませており、現代商船の値引き要請に応えるものと見られる。
現代商船の株価は5日、ライバルの破綻で本来なら上昇するはずだが下落している。

本日の東証は、郵船、三井商船、ユナイテッド、川崎汽船などの海運株が、韓進海運の破綻で航路価格(韓国-北米・中東)の暴騰もあり、軒並み上昇している。
(日本の海運会社は、一定量のコンテナ船を一時休眠させる計画であった)

こうした海運業界の混乱は1~2ヶ月は続くと見られている。すでに台湾や中国の海運船舶が韓国経由にして北米行などの荷の運搬に当たっているという。


株価

[ 2016年9月 5日 ]
スポンサード リンク
 

 

コメントをどうぞ

関連記事

  • この記事を見た人は以下も見ています
  •  
  • 同じカテゴリーの記事です。
  •   
スポンサード リンク
 


PICK UP


PICK UP - 倒産

↑トップへ