アイコン 梅の花+フジオフード 資本業務提携 消費不況対策 共同仕入・キッチン利用

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湯豆腐料理の和食店「梅の花」など展開する梅の花と「まいどおおきに食堂」を展開するフジオフーズシステムは11月30日、資本業務提携すると発表した。

梅の花は、フジオフードシステムの普通株式350,000株(発行済株式総数の3.56%)を、フジオフードシステムは、梅の花の普通株式370,000株(発行済株式総数の4.94%)を、平成28年12月1日以降12月末日迄に既存株主から取得するとしている。

<提携内容>
1、 食材の共同購入、両社物流網の相互活用:
・食材の共同購入により、両社の仕入れ調達力の強化を図る。
・店舗網が希薄なエリアにおける、店舗配送網の相乗りにより、両社の物流コスト低減を図る。

2、 材料、備品等の共同購入:
・材料、備品消耗品等について情報交換し、共同購入をすすめる。

3、 セントラルキッチンの相互活用:
・フジオフードシステムグループの商品を、梅の花のセントラルキッチンで製造することにより、製造効率の向上及びメニューラインナップの多様化が図られる。
・梅の花のセントラルキッチンで製造されている既存商品をフジオフードシステムグループに供給することにより、梅の花グループの外販事業の強化が見込まれる。

4、 アジアを中心とした海外展開の協業:具体的内容は未定。

梅の花は、食と文化の融合をテーマに、外食事業として、くつろぎと安らぎを提供する料理店「湯葉と豆腐の店梅の花」の店舗展開を行い、テイクアウト事業として、巻き寿司・いなり等の販売店「古市庵」及び和総菜・お弁当の販売店「梅の花」の店舗展開している。

フジオフードシステムは、創業以来「大衆というカテゴリーで日本一の外食企業になる」という確固たる目標のもと、「まいどおおきに食堂」「串家物語」「つるまる」「手作り居酒屋 かっぽうぎ」を中心に、平成27年11月に発行済株式総数の35%を取得した「株式会社博多ふくいち」の主力商品である「辛子明太子」販売及び平成28年3月に発行済株式総数の100%を取得した「㈱はらドーナッツ」の「ドーナッツ」販売を含めた飲食事業等に幅広く取り組んでいる。

両社は、これまで取引関係はないが、外食サービス等において相互に補完し合い、協力関係を構築、強化していくことが両社の企業価値の向上に資すると判断したとしている。
以上、両社のリリースより。

梅の花は、これまで業績不振に陥ると大将が大好きなゴルフを止め、全国の各店舗の厨房を陣頭指揮してまわり、業績回復に直結させてきた。しかし、今般の消費不況は、企業経済が好調であるにもかかわらず、消費が減退し続けるという異常な消費不況にいたっており、客層が女性や中流をターゲットとする梅の花を直撃している。

一方、フジオフードは、消費不況下にあるにもかかわらず、客層が幅広い大衆をターゲットにしており、消費不況に対応した展開が元々素地にあり、業績を伸ばしている。

提供する商品構成が大きく異なる両社であるが、梅の花が全国各地に展開してきた店舗を支えるセントラルキッチンも各地に展開、フジオフードが最大限活用すれば、文化は異なるものの大きな効果がはかれるものと見られる。
ただ、梅の花の従業員の意識が、コスト削減意識の高いフジオフードの従業員に適応させることができるか、かなりの意識改革が必要になるかと思われる。

今後の資本提携が拡大するかは未知数であるが、和食文化が定着段階に入っている世界を相手にすれば、両社の経営統合も面白い存在になる可能性がある。
(梅の花は過去、セレブたちの居住区である米ビバリーヒルズに出店したが、和食文化がまだ定着しない段階であったことから撤退を余儀なくされた経緯がある。なお、撤退した跡地では豪ウルフギャングパックが和牛ステーキ店として大繁盛させているという)

 

 

梅の花
連結/百万円
15/9
16/9
17/9期予
売上高
29,410
29,398
32,309
営業利益
184
161
391
経常利益
119
60
188
当期利益
-52
96
17

 

フジオフードシステム
連結/百万円
14/12
15/12
16/12期予
売上高
30,486
33,324
36,067
営業利益
2,716
2,363
2,803
経常利益
2,669
2,273
2,687
当期利益
1,405
1,079
1,415

 

[ 2016年12月 1日 ]
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