アイコン 倒産を追う (株)てるみくらぶ 債務超過状態で営業続ける

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<会社概要>
1、会社名:株式会社てるみくらぶ
2、本社所在地:東京都渋谷区渋谷2-1-1、
3、代表:山田千賀子
4、設立:平成10年12月
5、資本金:6,000円
6、業種:旅行代理行・格安海外旅行会社
7、従業員:130名
8、営業店舗:本社、札幌、名古屋、大阪、福岡
9、売上高:約195億円
10、子会社・関連会社
㈱てるみくらぶホールディングス
㈱自由自在(27日事業停止)
てるみくらぶハワイ(ハワイ現地法人)
てるみくらぶグアム(グアム現地法人)
てるみくらぶ台湾(台湾現地法人)
てるみくらぶ韓国(韓国現地法人)

<倒産>
1、3月27日、東京地方裁判所へ自己破産申請、同日破産手続きの開始決定受けた。
2、裁判所への申請代理人:柴原多弁護士
東京都千代田区大手町1-1-2、西村あさひ法律事務所ほか。
3、破産管財人:土岐敦司弁護士
東京都港区虎ノ門4-3-1、成和明哲法律事務所、相談電話03-3499-7555・・・平日・午前10時から午後5時まで
4、負債額:151億円。
5、負債額のうち、一般旅行者への債務は約3万6000人に対し約99億円。旅行者数換算では8万~9万人。
6、27日現在、同社旅行券で海外旅行している人:約2500人。
7、旅行中の人の問題:旅行先で支払いを求められる可能性あること。
8、国交省による対策:外務省通じて各国大使館に、当該の旅行者で支払いができず帰国できなくなることの対策として、資金手当てして帰国させるように要請している。
9、状況:旅行被害者に対しする=一般債権者に対する返済額は1%未満。

<倒産事由(1)>
円安で採算性が悪化する中、消費不況のため、格安の海外旅行に徹し、さらに採算性を悪化させる中、営業実店舗も展開してコスト増を招いていた。その結果、債務超過状態に陥るが、広告を大量に流し、営業を拡大させ、資金繰りを確保し続けながら自転車操業を続けていたため、被害を拡大させた。

<倒産事由(2)>
同社は、自社サイト「てるみくらぶ」を利用した格安海外旅行を手がける旅行業者。ネット予約を中心に急成長し、ハワイ、グアム、サイパン、韓国、台湾などに現地法人を設け、パッケージツアーを得意とし、平成28年9月期には約195億円の売上高を計上していた。
しかし、売上高の急成長に反し経営面は、店舗展開による営業費用の急増、円安の影響を消費不況で価格転嫁できず、積極的なCMによる広告経費の急増により、財務内容を悪化させ、2014年9月期には債務超過に陥っていた。
その後は、積極的なCMにより売上高を増加させ、運転資金を調達するという自転車操業状態を続けていた。

3月24日になり突然、旅行ツアーの航空券が一部発券できなくなり、一部のツアー催行を中止するなど複数のトラブルを表面化させた。
取引先に対する支払遅延も発生するなか、当座の資金繰りのメドも立たず、事業継続を断念し、今回の破産申請となった。

<投げかけた問題>
旅行会社の財務内容など旅行を予約する人たちにわかるはずもなく、管理監督する国交省が旅行会社に対して、毎年決算書を提出させ、管理する必要がある。(規模別にでも)
自前でできないならば、監査法人や(特定)税理士に監査させることが必要だろう。

同社は、ここ数年、債務超過状態を続け、被害額と被害者を拡大させ、破産精算金が債権額の1%未満と異常に少なくなるまで営業させた国交省にも原因の一つがあるものと見られる。
結果、こうした問題が生じて初めて国交省は、外務省にお願いして、旅行者の帰国に注力するなど、後追いとなっている。
(特定)税理士=特定司法書士のような制度を設ける必要がある。現在はない。

↓ 財務内容は東京商工リサーチの文を掲載。
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[ 2017年3月29日 ]
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