アイコン (株)抗菌研究所(栃木)/破産開始決定 負債27億円

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貝殻・鶏卵殻による抗菌素材製造の(株)抗菌研究所(栃木県那須塩原市鹿野崎175-4、本店登記:青森県八戸市北インター工業団地5-104-4、代表:丸尾茂明)は8月15日、宇都宮地方裁判所において、破産手続きの開始決定を受けた。破産管財人には、安田真道弁護士(電話028-614-8383)が選任されている。

負債額は約27億円。

同社は平成14年創業のホタテ貝殻や鶏卵の殻を材料にした抗菌素材パウダーの製造会社。この商品は抗菌効果を発揮するもので、平成26年に製造特許取得、中小機構のジャパンベンチャーアワードの震災復興支援特別賞を受賞したため、金融機関からの貸し手数多となり、借入金により青森県八戸市北インター工業団地5-104-4に大きな工場を建設。平成25年3月期には約4億円の売上高を計上していた。
しかし、抗菌素材パウダーは、用途は広いものの、付加価値を見出せず、単価が取れず、消費不況から消費者の環境意識も乏しくなり、その後の売上高は減少の一途、今回の事態に至った。

経産省所管の中小機構は表彰するに当たり、その後のフォローも必要だろう。金融機関は中小機構が付けた抗菌研究所への信用により、だまされて融資したことになる。
  表彰も何らかの紐付きではなかったのか。それとも営業無視の開発および生産会社だったのだろうか。

商号
株式会社抗菌研究所
本社・八戸工場
青森県八戸市北インター工業団地 5丁目104-4
栃木Lab
栃木県那須塩原市鹿野崎175番地4
代表取締役
丸尾茂明
設立
2009年9月15日
資本金
45,000,000
従業員数
70名(契約社員、パート含む)
事業内容
ホタテ貝殻のパウダー製造販売
ホタテ貝殻入りの加工品製造販売
前各号に付帯する一切の業務
許可内容
化粧品販売製造業許可 化粧品製造業許可
栃木県指令北保第40006633号 添加物製造業許可
取引銀行
栃木銀行・福島銀行・みずほ銀行・青い森信用金庫・みちのく銀行・東北銀行 日本政策金融公庫
研究協力
宇都宮大学 工学研究科
(財)栃木県産業振興センター
(社)発明協会 栃木県支部
沿革
■平成14年   ホタテ貝の貝殻焼成カルシウムについて研究着手
■平成16年   栃木県那須工場に特殊高熱焼成分解炉導入
■平成20年3月  ホタテ貝殻100%使用の粉末抗菌剤を開発 (水酸化カルシウム=粒度100μm以下)
■平成20年6月  粉末抗菌剤(水酸化カルシウム)の抗菌性を利用・活用した、タッチするパネル類・吊り輪などの知的所有権(著作権)の立証登録完了
■平成20年8月  全ての熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂に、粉末抗菌剤を配合してなる抗菌性加工製品の特許出願提出
■平成20年11月  粉末抗菌剤のマスク素材による抗ウイルス(インフルエンザウイルス)の不活性化試験に合格
■平成21年5月  ホタテ貝殻100%使用の粉末抗菌剤の平均粒度(粒径)を3μm(微粉末化)に成功
■平成21年9月  ホタテ貝殻100%使用の粉末抗菌剤の名称を【スカロー】として 商標登録出願提出
■平成21年11月  粉末抗菌剤を配合してなる抗菌加工製品の特許出願提出 ※陶磁器、靴、その他3件
■平成22年6月  那須塩原市東赤田に第二工場(石鹸工房)開設
■平成23年1月  那須塩原市東赤田に本社を移転
■平成23年1月  フードバレーとちぎ産学官金合同「食と農」プロジェクトの支援企業6社に選定
■平成23年2月  化粧品製造販売業及び化粧品製造業許可取得
■平成23年3月  栃木県指令北保第40005231号 添加物製造業許可 取得
■平成25年1月  那須塩原市鹿野崎に本社を移転
■平成26年4月  天然抗菌剤「スカロー」が 抗菌性製品及び粉末抗菌剤 特許 第5515106号 取得
■平成27年7月  天然抗菌剤「スカロー」が 宗教法人イスラミックセンター・ジャパンのハラール認証取得
 
<↓ 八戸工場>
八戸工場

 

[ 2017年8月25日 ]
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