アイコン 原油10ドル高か サウジ石油施設ドローン攻撃受け570バレル停止 世界供給の5%

 

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サウジアラビア東部にある世界最大規模の石油施設などが、ドローンによる攻撃を受け、火災が発生したと国営通信が伝えた。
隣国イエメンのサウジアラビアと対立する反政府勢力「フーシ派」が攻撃を行ったことを主張し、被害の状況次第では世界の原油価格への影響も出ることから注目が集まっている。

サウジアラビアの国営通信が14日伝えたところによると、サウジアラビア東部のアブカイクとクライスにある国営石油会社「サウジアラムコ」の2ヶ所の石油施設がドローンによる攻撃を受けて火災が発生したという。

このうち、アブカイクで撮影された映像では施設から複数の煙が立ち上る様子が確認できる。
アブカイクには、産出された原油を輸出用に精製する施設があり、処理能力は日量700万バレルと世界最大規模でサウジアラビアの原油輸出の生命線となっている。

この攻撃について、隣国イエメンのサウジアラビアと対立する反政府勢力「フーシ派」は14日、10機のドローンで2ヶ所の施設を攻撃したと主張する声明を出した。

<米国は>
ポンペオ米国務長官は、テヘランが土曜日の作戦の背後にいると正面から非難し、「世界のエネルギー供給に対する前例のない攻撃」がイエメンから発せられたという証拠はないと述べた。(ただし、米国にしても、どこから飛来したものかは確認していない。超低空を飛ぶドローンのレーダー捕獲はほとんど不可能)

<イラクからドローン?>
イランもしくはイラクからのドローン攻撃の見方も出ている。
イランは革命防衛隊が米国と対峙しており、イラクはシーア派が過半数を占め、現政権は米国派とイラン派に分かれている。しかし、戦後、全国を完全に支配しているわけではなく、対米強硬派のサドル師は民兵組織のマハディ軍を率いている。
(イスラエル軍が常時、シリアのイラン軍の基地やイラクのマハディ軍の施設を攻撃している。イスラエルとサウジ・エジプトは友好関係にある)

<原油価格への影響>原油価格10ドル上昇か
石油施設への攻撃の詳しい状況は明らかになっておらず、被害の状況次第では世界の原油価格への影響も出ることから注目が集まっている。専門家の間では5~10ドル上昇すると見られている。

1日あたり570万バレル、世界の石油供給の約6%を突然停止したことを受け、サウジは数千万バレルのさまざまな精製石油製品を保管できる5つの巨大な地下貯蔵施設を有しており、減少の一部を相殺するとしている(1兆バレル貯蔵施設があったとしても20日間も持たない)。

サウジアラビアは、隣国に親政権しか認めない強硬派のサルマン皇太子、米国からの軍事的な支援を受け2015年3月以来、イエメンの暫定政権のハディ政権(欧米認証/旧南イエメン支配/サウジ寄り)を支援するために、反政府勢力のフーシ派(イラン支援/シーア派/旧北イエメン支配)と戦う軍事連合(アラブ連合軍/スンニ派)を率いてきた。

米国は、軍事偵察衛星情報や無人・有人の偵察機による爆撃目標情報を供与している。
ただ、上空からの映像情報が主であり、誤爆も多く、空爆でイエメンでは数万人がこれまでに殺害され、数百万人を飢餓の瀬戸際に追い込み、昨年はコレラの感染拡大、世界で最も破壊的な人道的危機を引き起こしている。
イエメンは宗教戦争でもあり、近寄り難い。
族長出身の絶対君主王様国(サウジ+UAEなど)と宗教最高指導者が最高権力者(イランなど)の戦いでもある。
信じる者は救われる自爆宗教が絡んだ戦争や紛争に、精神仏教国の日本は関与すべきではない。

<世界最大の石油精製所の攻撃の原因>
<サウジ対フーシ派>

サウジは、フーシ派のこれまでのミサイルやロケット砲による攻撃に対しては、迎撃ミサイルでかなりの確率で撃ち落していた。
しかし、今回のように1000キロあまり低空で飛行してくる特攻型のドローンに対しては脆弱な防衛体制となっており、最近はパイプライン中継基地などへのドローン攻撃が増加していた。

(UAEも空爆に参加しており、フーシ派は、韓国企業が建設し韓国軍が警備する原発施設に対して、ドローン攻撃する可能性も高くなった。2017年12月フーシ派は、ミサイルでUAE原発施設を攻撃したと発表したが、どこへ飛んでいったのか不明のまま。)

前述のように、フーシ派が犯行声明を出しているものの、ドローンの飛行距離が長く、イランやイラクから飛ばした可能性も否定できないが、証拠がない限りイエメン・フーシ派からとなる。
どっちみち、イエメンのフーシ派に製造能力はなく、米国はフーシ派の背後にイランがおり、イランを口撃することになる。

国連:フーシ派が支配していた紅海に面した港湾都市ホデイダをサウジ連合軍が陸海空軍を動員して上陸し占拠、しかし、フーシ派はゲリラ戦に出て、住民被害が大量発生、国連が乗り出し、双方、町から撤退することで停戦合意した。
しかし、フーシ派支配の北イエメンに対しは、その後もサウジ連合軍による空爆が続けられている。だが、空爆での住民被害は多いものの、フーシ派に対する効果は限られている。

<捕獲された米製ドローン>
2011年12月、米国の無人偵察機ドローン・グローバルホークが、イランを偵察飛行中、イラン軍に飛行システムを乗っ取られ、強制着陸させられ無傷で捕獲された。イランやロシアは、すべての技術情報を取得したものと見られている。

<兵器拡散・軍拡競争>
米軍はレーダーで捕獲しにくい低空で飛行する巡航ミサイルやドローンに対する迎撃ミサイルを有していない。
ロシアが、米THAADに対抗して開発したS400迎撃ミサイルは、射程距離はTHAADの2倍の400キロ、6標的を同時に破壊し、低空を飛行する巡航ミサイルに対しても迎撃できるとされている。

NATO加盟国のトルコも、シリア・クルド族対応で米国と対立、トランプから経済制裁も受け激怒、ロシアに急接近し、既にS400はトルコに搬入されている。(S400配備にトランプは制裁せず、今年9月には米国とPAC3購入も話し合われている)
サウジは、ロシアにも接近しており、S400を購入する計画を有し、米製最新兵器を売却するかどうか米国次第となっている。

ロシアは米国のPAC+THAAD+イージスアショアによる防空システムに対抗して、低空・M20ともされる極超音速弾頭ミサイル「アバンガルド」を開発している。米国は100キロ前後の低空かつ極超音速の2点において迎撃不可能。

米大統領が武器商人のトランプになって東アジアを含め軍拡競争が世界中に急拡散されている。
それでいて自らは戦争したくないと・・・自らの手は汚したくないと。

世界中の権力者たちは、より過激になるばかり。自らの権力欲・独裁欲のため、国民を煽っている。

米政府は14日、アフガンでアルカイダのビン・ラディンの息子を殺害したと発表した。アルカイダ(スンニ派原理主義者)は弱体化したもののまだ組織として存在しイエメンでも活動している。関係するイスラム武装組織がアジア・中東・アフリカで過激なゲリラ戦を繰り広げており、何らかの米報復攻撃の可能性もある。

WTI原油先物価格は先週末終値54.82ドル、どこまで上がるか注目される。

 

2017年国別生産量/日量
順位
国名
生産量(バレル/日量)
1
アメリカ合衆国
1,305.7万
2
サウジアラビア
1,195.1万
3
ロシア
1,125.7万
4
イラン
498.2万
5
カナダ
483.1万
6
イラク
452.0万
7
UAE
393.5万
8
中国
384.6万
9
クウェート
302.5万
10
ブラジル
273.4万
 
世界生産量
13,511.2万

 

[ 2019年9月17日 ]

 

 

 

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