アイコン オリオン座のベテルギウス 超新星爆発の兆候か オリオン座のギリシャ神話

 

 

冬の夜空に赤く輝くオリオン座のベテルギウスが、この数ヶ月間で急激にその明るさを失っているとする観測結果がこのほど発表された。天文学者らは超新星爆発を起こす前触れの可能性があると指摘している。

ベテルギウスに関する論文を今月8日に発表した米ペンシルバニア州のビラノバ大学のエド・ガイナン教授は、ベテルギウスの明るさが10月以降著しく低下しているとしている。
現在は通常時の2.5分の1程度の明るさで、夜空の星の中で23番目前後の順位に下がっているが、一時期は9番目に明るい星だったという。

ガイナン氏らの研究チームは、ベテルギウスを1980年から継続的に観測している。過去50年間でこれほど急激に暗くなったことはないため、何か尋常でない事態が起きようとしている可能性があると考えられる。
ガイナン氏は超新星爆発に向かう段階にあることを示唆したが、そうした動きは星の深層部で起こる。極めて巨大なベテルギウスの場合、観測によってその過程を明らかにするのは不可能だという。

ベテルギウスは地球からの距離が約700光年と、太陽系を含む銀河系の中でかなり近くにある恒星の1つ。誕生から900万年ほどが経過しているとされる。通常、このサイズの星が1000万年を超えて存在し続けることはなく、今後20万~30万年の間に超新星爆発を起こしてその一生を終えるとガイナン氏は見ている。

これまでにもベテルギウスは一定の周期で明るさを変えていたが、今回は過去数年と比べ劇的なペースで輝きを失っている。
数学モデルに従えば、来月半ばには暗くなる周期が終了するものの、ガイナン氏によると再び明るくなるかどうかは必ずしも断定できないという。
実際に超新星爆発が起きれば、昼でも肉眼で見えるくらいの明るさになるとガイナン氏は指摘。そのときは赤かったベテルギウスが青い光となって3~4ヶ月輝き続ける。完全に消えるまでには、およそ1年かかるとみられる。

爆発で地球の生命に直接危険が及ぶことはないが、放射された紫外線が大気中のオゾン層を破壊する可能性がある。
以上、CNN参照

ベテルギウスは、
オリオン座α星、オリオン座の恒星で全天21の1等星の1つ。
M型の赤色超巨星。また、変光星でもあり、星自体の形状が変化する脈動変光星、中でも半規則的に変光するSRC型に分類されている。
これらの特徴から主系列星を終えた進化段階にあると考えられている。星座中最も明るいとされるバイエル符号αが付けられているが、極大期を除いてβ星のリゲルより暗い。

冬の空、オリオン座の左上のベテルギウス、中国習近平の煙霧大魔王の襲撃に綺麗な夜空はなかなか見えづらくなっているが、オリオン座はまだすぐわかるだろう。
中島美嘉でも米津玄師でも聞きながらでも晴れた夜空を見上げたらいかがだろうか。

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オリオンの神話
ギリシャ神話では、オリオンは、海神・ポセイドンとアマゾン国の女王・エウレアレとの間に誕生したと語られているが、オリオン座の神話は、このギリシャ神話に基づいている。

オリオンは、ポセイドンの血を引いているので、海の上を自由に歩くことができるとも言われていたが、何よりも、狩りの名人として知られていた。また、力も強く、日頃から荒っぽい振る舞いも多くあった。
ある時、オリオンはキオスの王・オイノピオンのところに滞在したが、このときオイノピオンが気に入っていたメローペという女性に、強く思いを寄せた。
オリオンは、森の中のライオンを素手で倒して、その皮をメローぺに贈ったりしたが、オイノピオンはいい気がするはずもない。
オイノピオンは、計略をめぐらせ、ある日オリオンを酒に酔わせて、ぐっすりと眠っているところを部下に襲わせた。
オリオンは、焼け火箸で目をつぶされ、そのまま海岸に投げ捨てられた。
気が付いたオリオンは、自分の目が見えないことに驚くが、いくら剛勇のオリオンといえども、こうなってしまっては、何もするができず、オリオンは深く悲しみ、大神・ゼウス(全能の神)に祈る。
ゼウスは哀れみから願いを聞きどけ、鍛冶の神・へパイストスの槌音を響かせ、その音を頼りに、オリオンをヘパイストスのもとへと導いた。
へパイストスのところに辿り着いたオリオンは、弟子であるケーダリオンに背負われ、暁の女神・エーオスのもとへ連れて行かれた。

ここで、女神のやわらかい朝の光を浴びることができ、オリオンはどうにか視力を取り戻すことができた。
さて、視力を回復することができたオリオンは、力も取り戻し、以前のように再び狩りに出かけた。
ある日、この姿を認めた女神・アルテミスは、オリオンがすっかり気に入ってしまい、やがてはふたり一緒に狩りをするようにもなった。
ところで、アルテミスは月の女神と言われているが、もとは森林と狩猟の神であるほか、純潔の守護神でもあった。

そのこともあって、兄であるアポロンは、アルテミスに言い聞かせた。
しかし、アルテミスの気持ちがいっこうに治まらない様子から、アポロンは一計を案じた。

ある日、オリオンが川を渡っている姿を見つけ、それに日の光を当て、輝く黄金色に光らせた。
そして、「いくらお前ほどの弓の名手でも、あの川を渡っている鹿を射ることはできないだろう」と、アルテミスを挑発した。
アルテミスはもちろんこれに応じて、一矢を放った。

狩猟の女神でもあるアルテミスの矢は的を外すことなく、鹿は川の中に倒れて流れていった。
ところが、川岸に打ち上げられているのは、胸を打ち抜かれているオリオンの姿だった。
この姿を見たアルテミスは驚き、悲しみに叫ぶが、もうどうすることもできなかった。
アポロンは、アルテミスを慰め、オリオンとの仲が叶えられないことを諭した。

アルテミスは、ようやく諦めるが、「せめて、オリオンは立派な姿で、空の中に入れてほしい」と、父であるゼウスに願った。
そして、アルテミスの願いは聞き届けられ、オリオンは星座となって輝いている。
これが、ギリシャ神話で伝えられているオリオン座の物語。
以上、ギリシャ神話より

[ 2019年12月29日 ]

 

 

 


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