通信インフラのITベンチャー「コムスクエア」(東京・銀座)が、開発したプログラムの特許権を侵害されたとして、東証1部上場のITサービス業「TIS」(東京・新宿)に使用の差し止めなどを求めた訴訟の判決で、東京地裁(佐藤達文裁判長)は4日、特許権の侵害を認め、使用差し止めと約2億8950万円の賠償を命じた。
コムスクエアによると、このプログラムは、インターネット上の広告を見た人が表示された電話番号に問い合わせをした場合、どの広告を見たかをたどることができるサービスに活用されている。広告の効果を把握できるため、求人や不動産の情報を扱うサイトで導入されている。
TISはコムスクエアより後の平成22年に同様のサービスを始めた。
TISは「控訴し、裁判で引き続き当社の主張をしていく」とのコメントを出している。
TISは独立系SI大手。元、東洋情報システム(三和銀行系)、JCBの基幹システムを担当するなどクレジットカード向けに強い。TISインテックグループとして傘下に約50社を擁している。