ウクライナ国際航空の米ボーイング737型機が8日、イランの首都テヘランのエマームホメイニ空港を離陸した直後に墜落した。イランの報道やウクライナ指導者らによると、乗員乗客176人全員が死亡、イラン人82人やカナダ人63人らが搭乗していた。
機体は空港近くで墜落、炎上した。イランのメディアは技術的な問題が原因と伝えた。また、2つのブラックボックスのうちの1つが回収されたとしている。
イランのウクライナ大使館は、墜落はエンジンの故障が原因で、「テロ」によるものではないとの見方を示した。
ウクライナのゼレンスキー大統領は声明を発表し、生存者はいないと明らかにした。また、墜落の経緯や死者の把握に努めているとした。
イラン国営テレビやウクライナ首相によると、事故機には乗客167人、乗員9人が搭乗していた。
ボーイング737NG系列の航空機については、
米国連邦航空局(FAA)が2019年10月初め、胴体構造部に亀裂が発生したケースを発見し、耐空性(安全に飛行することができる性能)の改善を指示している。
ただ、調査対象は飛行回数が3万回以上で、2万2600~3万回未満の航空機は今後、追加飛行1千回以内に点検を受けなければならず、2万2600回未満の航空機は2万2600回に達するまでに点検を受けなければならないとしている。
FAAの指示は機体の亀裂の改修であり、エンジンの問題ではない。