中国の輸出の中身が近年、静かではあるが着実に次のステップへとしている。
「老三様」(アパレル・家具・家電)⇒「新三様」(電気自動車・リチウム電池・太陽光電池)⇒「新・新三様」(人工知能AI)、ロボット、新型医薬品)が、新たな主力として急速に浮上している。
これは単なる品目の入れ替えではなく、中国経済成長の原動力が、労働集約型・資源集約型から技術集約型・イノベーション駆動型へとシフトしていることを示す、構造的な変化を伴って胎動している。
2026年上半期のデータは、その勢いを明確に示している。
●AI関連製品の輸出額は前年同期より47%増えて4800億ドル以上、
●工業用ロボットは18.6%増えて62・9億元となり、計141の国・地域に行き渡っている。
●新型医薬品の海外ライセンス取引額は2025年1年間の8割となる約1100億ドルに達している。科学技術省は「新たな基幹産業になる可能性が高い」とし、背景には、こうした数字が存在する。
(中国もインドや韓国同様、欧米の医薬品メーカーの受託生産基地として機能しているほか、世界最大の原薬製造国でもある。そうした原薬を日欧米の医薬品メーカーは輸入している。
麻薬フェンタニルも中国からは痛み止めなどの原料として輸出、メキシコのカルテルに渡り、オピオイドに製品加工され、米国へ密輸、米国を麻薬の漬物国にしている。)
量と質の両面で「詞元出海」を実現
「新・新三様」の中で、最も規模が大きく成長が速いのがAI。
2026年上半期の中国の輸出額を見ると、AI関連品が22・7%を占め、輸出全体を8.6ポイント押し上げた。
内訳を見ると、
●ハードウェアについてはAI計算力の基盤となる光通信機器のレーザー送受信モジュールが22.3%増、
●集積回路が88.7%増、
●自動運転向けのレーザー距離測定レーダーが58.3%増、
いずれも高い伸びを示している。
単なる部品の輸出ではなく、計算インフラそのものを支える製品群が海外で受け入れられている。
「詞元出海」という新しい現象、
「詞元(Token)」とは、AIが処理する最小単位を指し、中国の大規模言語モデル(LLM)企業は、自らの演算能力と電力の優位性を高いコストパフォーマンスを持つトークンサービスに転換し、API(Application Programming Interface)を通じて全世界に供給するもの。その狙いは中国国内の電力優位性を、AIデジタルサービス輸出に転化する点にある。
以上、
日本はパフォーマンスだけだった小泉の聖域なき削減により、研究開発分野でも基盤となる大学の研究開発を崩壊させ、今になって官主導のラピダスを作ったところで、その広がりは限定的、これまでの政権は打ち上げ花火を、電通が作成したような素晴らしい図表で打ち上げるものの、常に尻切れトンボ、政権が代わっても選挙に影響しない分野は、前政権者の実施計画を切り捨てに動いてきた歴史がある。
これでは韓国(官民で大学の講座を多く開設し、民への優先就職を行われている。)、10年15年の経済計画を立て、国家が基礎教育や基礎研究分野を担当し、民間がその応用により、経済発展を遂げさせている国に叶いっこない。
中国は「中国製造2025」にしても12年以上前に立案し、核の部分を国家が計画的に主導し続け、民の工場投資に対する優先融資策などにより支援し続けてきた。産業に対する地方政府間の競争も激しく、常に至る所で新興企業が評価され、そうした新興企業が経済発展を牽引している。
最近では、AIやロボット分野で、大きく開花させている。
CATLは旧態のLFP蓄電池でさえ、安価(高価なコバルト・ニッケル使用せず)で高性能のLFP電池を開発し特許をかぶせ、韓国大手の3社も独自に開発できないなかで、米国以外では、独占的な供給網をすでに構築している。
中国では国家主導で特許技術を有償で解放させ、蓄電池大手10社あまりはいずれもCATLが開発した高性能LFP電池の製造・販売している。そこから新たな企業間の開発競争も生じている。
後進国は中国などから最新のロボットやハイテク機械を安価に導入して、生産性を非常に高いものの仕立てている。日本のように事務所など見てくれ投資で生産性向上投資は、財界は巨額の利益が出ても回さず内部留保と株主還元策に費消、生産性が低いまま低賃金により利益を出す、東南アジア方式の労働集約型に自己満足し、今や、生産性においても東南アジアの大手にはかなわなくなってきている。
日本では、大金融緩和時代が続き、超円安政策に物価上昇、実質賃金が大幅に低下してマイナスに、昨年からやっと賃金を上げ、生産性向上の投資も遅まきながら開始している。財界は切り捨て御免の従業員に対して、低賃金、滅私奉公の経営体質を払拭しない限り、日本は100年経っても何ら変わらない。
今回の高市氏にしても、財政問題を抱える中、より取り見取りの17発の大型花火を披露、何がメイン花火なのかさえわからないまま、突っ走っている。また、次の政権が17発の花火を継承するかどうかも分からない。政権交代しても継承せざるを得ないシステム構築が高市政権にとって急務ではないだろうか。そのためには緻密なPDCAが必要だ。
「算電協同」
AI技術をAIデータセンター向けの電力供給網構築に活用している。データセンターは同レベルならば、米国のデータセンターより、中国のデータセンターの方が電力消費量は大きく、電力供給量も大きくなる。超高圧送電、変圧、蓄電、スマート電力網の構築をAIにより一元管理させようとしている。すでにAIによる電力ビジネス化において、多くの成果を上げてきている。
中国ではこうした新たな電力網を構築するため、6兆元の投資計画が発表されている。
日本もデータセンターでは電力問題を抱えている。
日本の電力の送電ロスは欧洲に比し、桁違いに大きく、AIにより最適化が求められよう。電気料金も下げられるはずだ。過去問題となった送発電分離の再考など、電力会社の殿様経営を抜本から再構築することも求められよう。