アイコン 降圧剤「ディオバン」捏造臨床論文 滋賀医科大やっと認める 往生際悪い名大

ノバルティスの降圧剤「ディオバン(一般名=バルサルタン)」 の臨床研究は、「JIKEI Heart Study(東京慈恵会医科大学)」、「VART(千葉大学)」、「KYOTO Heart Study(京都府立医科大学)」、「SMART(滋賀医科大学)」、「NAGOYA Heart Study(名古屋大学)」で行われた。

そ の臨床研究に同社社員が関与していた。同社の社員は、大阪市立大医学部の非常勤講師となり、社員であることを伏せ、各大学の臨床試験に関与、臨床データと は異なる「脳卒中や狭心症などの発生を大幅に減らす効果」も立証されたとする捏造データに改ざん、改ざんされたデータに基づき、教授らは、国際的な学術誌 多数に論文を発表していた。

これらの臨床論文に、京都大学医学部の医師が疑問を投げかけ、英医学誌ランセットに意見を発表した(ランセット誌も十分な根拠がなければ発表させない)。それから1年以上経ち、京都府立医科大が、降圧剤「ディオバン(一般名=バルサルタン)」について、「脳卒中や狭心症などの発生を大幅に減らす効果」があるとする臨床データは捏造されたものあったと公式に発表した。続いて、慈恵医大が認め、SMARTの滋賀医科大でもカルテと臨床データが異なる捏造データであったと今月中にも発表される予定であると報道されている。ただ、「SMART」の臨床研究の責任者は滋賀医大病院長の副学長、調査に対し「原因は入力ミスなどヒューマンエラーで、論文の結果に間違いはない」と開き直っているという。

残るは、往生際の悪い名大、元ノバルティス社の社員にすべての責任を負わせ、甘い汁を吸った教授らは不問にでもするつもりだろうか。そのために発表タイミングを計っているものともとられる。由井疑問がランセット誌に発表され、すでに1年半以上経過している。とぼけた厚労省もマスコミ騒動にやっと動き出している。

ノバルティス社は、捏造データに基づく学術誌発表論文により、臨床の教授らや日本高血圧学会まで巻き込み、大々的に宣伝、昨年には、日本で、単一薬剤ではズバ抜けた年商1200億円まで売り上げる超大型商品に育て上げていた。

<表の寄付金で操るノバルティス 裏の金は・・・>
教授らは、ノバルティスの社員であることを知って臨床データをまとめさせていたと思われ、当5大学には、ノバルティス社から総額11億円を超える寄付金がこれまでに寄せられていた。(私的な懐は不明、教授や身内の預金を調べれば、身入りが記録されている可能性が高いが・・・)
(寄付金額:東京慈恵会医科大学に1億8,770万円、千葉大学に2億4,600万円、京都府立医科大学に3億8,170 万円、滋賀医科大学に6,550万円、名古屋大学に2億5,200万円・・・当然、ノバルティス社にすれば、寄付金の大きさにより大学の商品価値が査定されていたものと推察される)

<論文一目見ておかしいと・・・>
当問題を取り上げたのは、京大の医師であるが、疑問を提起し1年以上も経って、やっと京都府立大学が論文内容は間違いであったことを認め、ディオバンの効能は他社製の降圧剤となんら変わらず、ほかの効能は一切認められないと発表した。
京都大学病院の由井芳樹医師は、平成19年に英医学誌ランセットで発表された東京慈恵医大の論文を一読、「データがあまりにもそろいすぎている」とすぐに疑問を抱いたという。
さらに、平成21年に別の学術誌に掲載された京都府立医大の臨床研究の論文でも同様の結果になっていることを知った由井医師は、平成24年4月、ランセット誌で、疑問点を指摘する意見を発表した。「これらの論文では、ディオバンを投与したグループと別の降圧剤を使ったグループで、臨床研究後の血圧データがぴったり一致するなど、統計的に見ておかしい」と指摘した。

<世界第2位のノバルティス社の本社調査委員会>
 ノバルティス社は、本部(スイス)が調査委員会を立ち上げたものの、証拠書類が日本法人にないため、捏造に関し、詳細な調査は行えなかったとしている。しかし、ランセット誌では、こうした捏造データの論文が公表され、また、反論の油井意見書も発表されている。そうしたことから、世界第2位の製薬会社のノバルティスの本社は、見て見ぬ振りをしていた確率が非常に高い。

<日本高血圧学会はガンなのか>
なお、ディオバンを宣伝していた日本高血圧学会は、何故か千葉大だけ、臨床データの不正操作はないと発表している。大学ではなく、なぜ、日本高血圧学会が関与、発表するのか不思議であるが、他大学に釘を刺す、けん制する目的があったものと思われる。

千葉大:2013年7月2日、臨床データに不正操作なし(日本高血圧学会発表)
京都府立医大:7月11日、大学が松原教授の臨床論文は、データが捏造されたものであったとして、論文の撤回を発表した。
慈恵医大:7月30日、臨床データは捏造されたものだったと発表した。
滋賀医科大:10月中予定

追、
フォーブス誌は2013年5月2日、小室一成・東大循環器内科教授(元千葉大学医学部教授で、ディオバン臨床の「VART」を率いた)が、合計14本の論文不正に関与した疑いがあることを報じた。さらに、小室教授が、ノバルティス社が販売するバルサルタンの研究を進めていること、および松原弘明元京都府立医大教授と共同研究を行っていたことも掲載していた。
当然、千葉大は当問題について、自ら検証をなすべきである。

[ 2013年10月15日 ]
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