アイコン 任天堂/今期予想1000億円の営業黒字復帰へ

リーマンショックにより、なにもかも大きな変化が日本の産業界に生じたが、ゲーム機市場も、SNS ソーシャルゲーム及び高性能スマホの登場により、大きく変貌した。その煽りを受けた企業の一つが、下記の業績推移を辿っている任天堂。今期は3期ぶりに営 業利益が黒字に大幅転換する予想となっている。同社は、第2四半期の累積業績を次のとおり発表した。

<Wii Uまだ苦戦続く>
当第2四半期(平成25年4月~9月)の状況は、
1、ニンテンドー3DS(3DS LL/3DS/2DS)では、国内においては、4月に発売した『トモダチコレクション新生活』が163万本の販売となったほか、サードパーティーのタイトルからもヒット作が生まれており、国内市場は引き続き好調を維持している。
海外市場は、6月に欧米で発売した『とびだせ どうぶつの森』が201万本(全世界で249万本)を販売し、前期に発売した『ルイージマンション2』や、当期に発売した『マリオ&ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー』、『ドンキーコングリターンズ3D』といったタイトルも堅調に推移した。
これらにより、販売数量は、ハードウェアが389万台、ソフトウェアが2,738万本となった。 
2、Wii Uでは、自社有力タイトルである『ピクミン3』を7月に日欧、8月に米国で、『ゼルダの伝説風のタクトHD』を9月に日米で、それぞれ発売したが、ハードウェアの販売台数は46万台、ソフトウェアの販売本数は630万本にとどまった。
3、ニンテンドーDS(DSi LL/DSi/DS Lite/DS)の販売数量は、ハードウェアが10万台、ソフトウェアが525万本、Wiiの販売数量はハードウェアが47万台、ソフトウェアが1,490万本となったとしている。

<為替差益183億円>
 以上により、売上高は1,965億円(うち、海外売上高1,291億円、海外売上高比率65.7%)、欧米における本体値下げの影響等によりWii Uハードウェアの採算が依然として厳しい状況にあるため、売上総利益(粗利)は620億円となった。
営業損益では、販売拡大のための広告宣伝やWii U向けタイトル等の研究開発を推進したこと等もあり、販売費及び一般管理費が売上総利益を上回り、▲232億円の損失となった。 
なお、為替相場が前期末に比べ円安になったため為替差益が183億円発生した結果、経常利益は12億円、四半期純利益は6億円となった。
米国ゲーム市場は、スマホへ移行してきているようだが、欧州ではゲーム機がまだ強いようだ。スマホと専用機では自ずと異なり、コアな人たちにとってはゲーム機は欠かせないものなのだろう。
同社が主要対象とする人種の欧州人・アメリカ人・日本人は、一時的な動揺はあってもそれぞれ性格も異なり、落ち着くところに落ち着く。

しかし、タブレット端末の性能アップと普及、ゲームソフトのクラウド化により、Wiiのような新たなる機軸を設けない限り、ゲーム機市場の漸減は免れないだろう。

ソニーのHMDのような機器も家庭用ゲーム機用として面白いかもしれない。多様化も必要か。

連結/百万円
売上高
営業利益
経常利益
当期利益
13年3月第2四半期
200,994
-29,159
-47,248
-27,996
14年3月第2四半期
196,582
-23,278
1,248
600
14/Q2/13/Q2比
97.8%
 
 
  
14年3月期予想
920,000
100,000
90,000
55,000
13期予想/12期比
144.8%
-274.6%
858.6%
774.8%
13年3月期
635,422
-36,410
10,482
7,099
12年3月期
647,652
-37,320
-60,863
-43,204
11年3月期
1,014,345
171,076
128,101
77,621
10年3月期
1,434,365
356,567
364,324
228,635
09年3月期
1,838,622
555,263
448,695
279,089
 
[ 2013年10月31日 ]
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