アイコン 新燃岳「降灰収集運搬業務水増し」に思う

投稿者=新燃岳

新燃岳2011年1月に噴火した新燃岳の火山灰は新燃岳の東側にあたる都城盆地、宮崎平野南部、鰐塚山地などに広がり、遠隔地の日南市にまで降灰が及んでいた。
このため火口に近い高原町、都城市および霧島市では住民の避難も行われるなど、多くの被害が発生。特に1月26日夜から1月29日にかけては継続的に降灰 があり、交通機関においては鉄道の運転見合わせ、高速道路の通行止、空港の一時閉鎖など市民生活は完全に麻痺していた。

道路に溜まった火山灰を除去するため、鹿児島市からも路面清掃車と散水車が都城市と日南市へ応援として派遣されて来るなど、被災地の混乱は想像を絶するものだった。
また、小中学校の休校や観光施設の一時閉鎖などによる経済への影響も大きかった。

新燃岳の複数回に亘る噴火により、都城市を中心に大量の降灰が蓄積したため、市は複数の処理業者に収集・運搬の業務を委託した。
降灰は大量かつ急を要する業務であったことと、都城市の担当課が経験したことのない繁忙業務に追われたことにより、収集・運搬量のチェック体制が整わない 中でも降る灰は待ったなし、発注する側も受注する側も必死の災害復旧業務として市民生活を最大限に優先した収集・運搬業務を遂行していた。
2014年1月、収集・運搬業務に水増しがあったとして逮捕者がでる事態に発展したことは当時の混乱した現場を知る者として残念でならない。更にいえば平成27年10月19日付けの宮崎日日新聞都城支局(橋本恭輔記者)が『記者の目』コーナーに書いている「百条委員会徹底究明を」の記事には当時の現場を知る者として
激しい怒りを感じる。

当時、日常の業務も多忙を極めていた中、降って湧いてきたような新燃岳火山灰の収集・運搬業務は現場を完全に麻痺させ、それは想像を遥かに超えるものだっ た。業者の逮捕容疑は2011年2月上旬の数日間に収集運搬した灰の量を、227トン水増しし報告書を作成し都城市に提出、2011年4月上旬に約250 万円を受けとり、また再逮捕容疑は、共謀して2011年3月上旬の数日間に収集運搬した灰の量を、計約458トン水増しし、同5月上旬に約506万円をだ まし取った疑いである。

当時、急を要する現場での計量は当局の裁量により目分量で行われていたらしい。それは水増しよりも水減り
も考えられる環境での収集運搬業務でもあったらしい。逮捕容疑の227トン水増し、約458トン水増しの実数がどの様にして算出されたのか不思議でならない。

[ 2015年11月18日 ]
 

 

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新燃岳「降灰収集運搬業務水増し」に思う(11/18 07:39) 2015:11:18:07:39:51
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