アイコン NIPPOの完売物件建築確認取り消し「ル・サンク小石川後楽園(107戸)」文京区

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NIPPOは14日、同社並びに神鋼不動産(建築主)が販売する「ル・サンク小石川後楽園」事業に対し、東京都建築確認審査会より建築確認処分を取り消す旨の裁決書が、指定確認検査機関である都市居住評価センター(処分庁)に対して送達された事実を確認したと発表した。
同社は、建築主として、処分庁に対し建築確認処分が取り消しとなった理由についての見解を確認したうえで、対応を検討するとしている。
以上、

当物件は、12月完成予定で建築が進められ、ほぼ完成している状態。販売も10月から開始され完売している。
今時、完成間際の物件の建築確認が取り消されるとは、よほどのことがない限り生じない。

問題は何だったのか、文京区が平成26年3月17日に施行した「絶対高さ制限を定める高度地区の指定」にかかわる問題に抵触しているからだという。

当マンションは、日照権問題の住民運動が「小石川2丁目堀坂・六角坂のマンション」として、12年以上前から展開されていたようで、住民らは、東京都建築審査会に対し、建築確認取消しを求める審査請求を起こし、2015年10月9日東京都建築審査会は、建築確認の執行停止の裁定を下していた。そして、今回、建築確認そのものを取り消したようだ。

下記完成図でもわかるとおり、当分譲マンションは丘陵地に建設されている。そのため、地下2階部分の丘陵地の建築をどう見るかになっていたようだ。
当マンションを1階部分から換算すれば22メートルの高度制限にかからないが、地下2階部分からを建物高度とした場合、文京区が規制した高度制限22メートルに抵触するというもの。

事業主らは建築当局に対して、建築図面を添え建築許可をすでに受け、現実、建物が完成間際になっているにもかかわらず建築許可を取り消すとは、都も文京区も尋常ではない。
しかし、役所仕事、一度取り消した場合、梃子でも覆さないのが官僚・お上であり、NIPPOらも困り果てたものだ。お上の横暴は今に始まったことではない。

NIPPOらは、当物件が完売物件かつ完成間際であり、今更、建物を削るとか、地下2階部分を埋め立ててしまうとかはできない相談だ。
裁判したとしても、判決が出るまでには膨大な時間を要する。その間、販売もできなく、裁判に勝ったとしても中古マンションになってしまう。

建て替えれば膨大な費用と時間がかかる。事業主にとっては大きな損害どころではない。
地下2階部分を埋め立てたとしても、建物の安全上、構造上問題になろう。また、上部2階を削ることはできようが、膨大な工期を要し、事業主らは大きな損害を受けることになる。

反対運動を展開している藤原美佐子区議の10月14日のHPには、10月9日の東京都建築確認審査会による建築確認執行停止を受け、
1、ル・サンク小石川後楽園。急坂の上からの眺め。住戸は完売ですが、工事日程表は白紙に。
2、確認済証を交付した処分庁、都市居住評価センターはディベロッパー数社が作った会社で、前々文京区都市計画部長が再就職しています。前々部長は9月7日の建築審査会にも処分庁側で参加していました。
3、駐車場棟は屋上に上る階段がありません。奥の住居の桜の木は枝がマンション敷地に伸長しているとして伐採されてしまいました。
4、北西側の六角坂のクランクは車道が狭く(2m弱)、そのため春日通から工事現場までは一方通行が解除され、大型工事車が逆走していて事故もおきています。今回の執行停止を受けて、一方通行解除の許可は警察に取り消してもらいましょう。
と掲載している。
そ のほか、周辺環境と折り合う20m以下、せめて当時施行直前だった絶対高さ制限の22m以下に計画を抑えておけば、完成間近に審査会で建築基準法不適合の 問題点が明らかになっても、計画変更、確認の取直しで対応できたのに、既存不適格になることを承知で駆け込んだために、2階分取り壊すことの困難からここ まで紛糾しているとも考えられる問いう書き込みもある。
また、近隣は道路が狭く、マンションができることで交通安全が保たれないという反対者も多いようだ。
住民の中には、開発なんでも反対論者も多いこともある。

事業主らも12年前から住民運動があっているような場所での開発は、細心の注意が必要だろうが、確認申請が通ればこっちのものだと思ったのだろうか。役所・行政機関、東京都建築確認審査会も含め「仕事してますよ」とタマに住民側に付くこともある。

それにしても、建築確認の取り消しでは解体するしかないが、行政側が自らの業務を全面委託した都市居住評価センターが建築確認を下ろし、建築されていた物件であり、行政側が今回の問題、金銭的な問題も含め責任があろう。
最悪の場合でも、上階2階部分を削るか、地下2階部分を埋めるかで、折衷案で解決が図られることが望まれよう。
当マンションは億ションで完売している。

「ル・サンク小石川後楽園」
 
「ル・サンク小石川後楽園」の建築概要
所在地
東京都文京区小石川2丁目3番1(地番)
交通
東京メトロ南北線「後楽園」駅(8番出口)徒歩2分
東京メトロ丸ノ内線(4a出口)「後楽園」駅徒歩4分
都営三田線・大江戸線「春日」駅(6番出口)徒歩3分
敷地面積
4,346.38m2、(売買対象面積)、                                      4,341.76m2(建築確認対象面積)
用途地域
第一種中高層住居専用地域、準工業地域
建築延床面積
13,377.67m2
総戸数
107
専有面積
1LDK~4LDK、                                              55.49m2~151.09m2(HANARE15.06m2含む)
販売
平成26年10月上旬予定
入居
平成28年2月中旬予定
構造・規模
鉄筋コンクリート造・地上8階地下2階建          
(パンフ上は地上9階地下1階建)
売主
NIPPO・神鋼不動産
販売
三菱地所レジデンス(販売代理)                    野村不動産アーバンネット(販売代理)
施工
安藤・間
建築確認番号
第UHEC建確24185号(平成24年7月26日)、                           第UHEC建確24185変1号(平成26年3月12日) 、
注意事項
文京区が平成26年3月17日に施行した「絶対高さ制限を定める高度地区の指定」に伴い、将来当マンションと同一の高さの建物は建築できない。但し、諸条件を満たした場合、1回に限り建替えができる。
 
 
「ル・サンク小石川後楽園」
 
<建築確認を下ろした機関>
(株)都市居住評価センター 
設立
平成12年(2000年)  7月
資本金
6,600万円 (1,320 株)
主な株主
東京ガス(株)・大阪ガス(株)・東邦ガス(株)・東京海上日動火災保険(株)・福田印刷工業(株)・(株)創樹社・安藤武彦・都市居住評価センター持株会・UHEC従業員持株会
役員
会長
安藤 武彦
代表取締役 社長
唐澤  徹
取締役 副社長執行役員
髙山  博 
取締役 副社長執行役員
古賀 正光
取締役 専務執行役員
上杉 義昭
取締役 専務執行役員
平松  進
取締役 常務執行役員
日坂 次男
取締役 常務執行役員
渡邉 幸則
取締役 (非常勤)
古川 興一
取締役 (非常勤)
小宮 健司
監査役
田熊 典敞
特別顧問
東  昭雄
監視委員会
 
監視委員
伊豆 隆義
弁護士会の推薦する者
長見 萬里野
消費者団体の推薦する者
三井所 清典
建築物の計画及び意匠の学識者
山口 育雄
建築物の構造に関する学識者
菅原 進一
建築物の設備に関する学識者
田熊 典敞
当該企業の監査役
技術的検査を行う第三者
松井 千秋
九州大学 名誉教授
資格者
確認検査員 (社員)
23
構造計算適合性判定員 (社員)
12
構造計算適合性判定員 (委託)
35
住宅性能評価員 (社員)
37
住宅性能評価員 (委託)
26
 

[ 2015年11月19日 ]
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