高校生が大学生を受け子にして特殊詐欺
警視庁は、息子などになりすまして嘘の電話をかけ、８８歳の女性から現金３００万円をだまし取ったとして、いずれも１９歳の高校生と大学生を詐欺の疑いで逮捕した。
逮捕されたのは、いずれも横浜市に住む１９歳で、通信制高校に通う男子高校生と男子大学生。
２人は昨年７月、群馬県高崎市の８８歳の女性の自宅に息子を装って電話をかけ「大事な書類の入ったかばんをなくした。すぐに現金が必要だ」などと嘘を言って、現金３００万円をだまし取ったとして詐欺の疑いがもたれている。２人は容疑を認めているという。
これまでの調べで、男子高校生が知り合いの大学生を誘って現金の受け取り役をさせていたということで、男子高校生は「これまでにも、現金の受け取り役を数人集めた」などと供述しているという。
警視庁は、ほかにも事件に関わった人物がいるとみて、余罪とグループの実態解明を進めている。
＜埼玉県では暴力団員が数百件の特殊詐欺か＞
また、埼玉県警は、東京都豊島区のマンションからオレオレ詐欺の電話をかけ、埼玉県に住む６６歳の女性から１２５０万円をだまし取ったとして、指定暴力団稲川会系の暴力団員、井上健太容疑者（３５）ら３人を逮捕した。
３人は、ほかにも数百件の詐欺を繰り返していた可能性があるとみて余罪を調べている。
３人は、昨年１１月、豊島区のマンションの部屋から埼玉県越谷市の６６歳の女性の自宅に長男を装って電話をかけて、「やってはいけないことをした。ばれたら会社をクビになる。お金の都合をつけてほしい」などと嘘の電話をかけ、５回に渡り、現金合わせて１２５０万円をだまし取ったとして詐欺の疑いがもたれている。
３人は、昨年１１月に別の詐欺未遂事件で逮捕・起訴されていて、その際、部屋から携帯電話の番号を記録した「ＳＩＭカード」と呼ばれるＩＣチップが切り刻まれた状態で見つかっていた。３人は、詐欺を１件行うごとに、「ＳＩＭカード」を切り刻んでいたということで、部屋からは、切り刻まれた「ＳＩＭカード」が数百枚分押収された。
このため、警察ではほかにも数百件の詐欺を繰り返していた可能性があるとみて余罪を調べている。
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