西部ガス 分譲マンションのエストラストを子会社化 下関市
西部ガスは、分譲マンション開発のエストラストの株式をTOBで公開買い付け、エストラストも公開買い付けに賛同を表明した。
西部瓦斯はエストラストの発行済み株式総数の51%を上限として株を取得する。
エストラスト株式発行済数(6,166,927株)、買付予定数の上限(3,145,200株)
エストラストは上場を維持する。
公開買付価格は800円、本公開買付けの公表日の前営業日である平成29年1月20日の東証第一部におけるエストラストの株式の終値675円に対して18.52%、同日までの直近1ヶ月間の終値単純平均値659円に対して21.40%、同日までの直近3ヶ月間の終値単純平均値608円に対し31.58%及び同日までの直近6ヶ月間の終値単純平均値561円に対して42.60%のプレミアムを加えた価格となっている。
西部ガスは、エストラスト代表の笹原友也氏も、自ら所有する1,950,000 株(所有割合31.62%)のうちほとんどである1,930,000株(所有割合31.30%)について、本公開買付けに応募する旨の了解を得ている。(因みに193万株×800円=約15.4億円)
西部ガスは、顧客に分譲マンション開発会社が多く、自らは分譲マンションの開発は控えているが、分譲マンションの管理事業には早くから進出し、多くの実績を有している。そうしたことから、九電が進めるオール電化のマンションばかりを長い間、指を銜えて見ているばかりだった。これでは電力・エネルギーの自由化競争に対応することもできず、このたび、遅きにして積極姿勢に出たものと見られる。
西部ガスは、本業のほか、発電事業、不動産事業、住設工事業、グリーンランドリゾート(筆頭株主)、飲食事業(八千閣)、戸建住宅事業(九州八重洲)、福祉施設事業、食品事業(九州マルタイの筆頭株主)、食品加工事業、福祉施設事業、仕出し食品事業、警備等サービス事業、福岡中央市場、野菜の水耕栽培等多岐に渡っている。
福岡市財界の七社会のメンバー、九電が電力自由化の波に大きく動いたものの、原発稼動停止で急ブレーキ。これまで七社会という超保守的な財界組織にあり、頭領の九電に気兼ねして分譲マンション事業には積極姿勢に出ず、オール電化の波に押されっ放しだった。本業のガス供給事業は親方日の丸で利益が出ることから、経営者のヤル気の問題だけだったのではなかろうか。エネルギー自由化で尻に火が付いたようだ。
エストラスト 東証一部
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所在地:山口県下関市竹崎町4−1−22 エストラストビル
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代表:笹原友也
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分譲マンション開発
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連結/百万円
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15/2期
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16/2期
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17/2予
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会計方式
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日本方式
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売上高
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11,941
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12,827
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13,000
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営業利益
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1,178
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1,115
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890
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経常利益
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953
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954
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750
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当期利益
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586
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600
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500
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総資産
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11,929
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13,756
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自己資本
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3,398
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3,937
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資本金
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736
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736
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有利子負債
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7,252
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6,582
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自己資本率
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28.5%
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28.6%
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