世界最大の原油タンク貯蔵会社のタンクが満タンに近づいていると報道され、21日からの6月切りの原油先物が、昨日の5月切りの暴落に続き、7ドル以上暴落し、13ドル台で取引されている。昨日の暴落に対してトランプ大統領は7500万バレル購入する用意があると発表したが、それで政府の貯蔵タンクも満杯(7.1億バレル)となる、それ以上は貯蔵するタンクもない。
トランプ政権は原油価格暴落に国内産油企業を守るため、日量50万バレル輸入しているサウジ産原油輸入を停止することも検討している(サウジがさらにロシアにくっつくことになる)。
世界中で外出禁止令が発令され、消費する車は走らず、国境封鎖で飛行機も飛ばず、世界経済低迷で石油化学品も動かず、日量1億バレルを1500~2000バレル減産で合意したところで、需給バランスが崩れた現実世界に、原油は暴落し続けている。トランプ大統領は、感染者の少ない州からでも早期に経済再開に動く一方、NY市やイギリス、ドイツの首長は慎重な姿勢を崩していない。
経済対策により株価はいくらか戻ったが、現実の1~3月の決算や4~6月の決算の現実に原油同様、打ちのめされることになる。
米国21日のWTI原油価格は、▲7.48ドル安、▲36.86%安の12.95ドル(日本時間22日05.57分現在) なお、日本時間22日02時50分には6.58ドルまで下げた。
対ドル円は107.76円、ほとんど動かず。
NYダウは23,018.88ドル、前日比▲2.67%安、▲631.56ドル安